東京外為:ドル下落、シティへの政府出資拡大観測で―一時93円割れ

週明けの東京外国為替市場では ドルが下落。米銀大手の国有化懸念がくすぶるなか、米政府がシティ グループの株式取得を拡大するとの報道をきっかけに、ドルを売る動 きが活発となった。

ドルは対ユーロで一時、1ユーロ=1.2992ドルと今月11日以来 の安値まで下落。対円では1ドル=93円ちょうどを割り込む場面が見 られた。

新光証券の林秀毅チーフエコノミストは、「金融機関の国有化が 騒がれているというのは、さかのぼればガイトナー米財務長官が発表 した金融安定化策が具体性に欠けていたため」と指摘。自動車大手の 再建計画も今後どうなるかが見えないといった状況で、「米国側の不 透明要因が強い」と語る。

一方、政府によるシティ株式取得報道を受け、24時間取引のGL OBEX(シカゴ先物取引システム)の米株価指数先物は上昇。この ため、リスク許容度が改善し逃避通貨としての円買い需要が弱まると の観測が働き、相対的にユーロ買いが先行する場面も見られた。

米政府、シティの株式取得拡大か

米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、オンライン版) は23日、シティグループが連邦当局と協議を進めており、同行への 政府出資比率が引き上げられる可能性があると報じた。同行はこれま でに計450億ドル(約4兆1800億円)の公的支援を受けている。同 紙によると、最終的に米政府はシティの普通株の最大40%を取得する 可能性があるという。

この報道を受け、外国為替市場ではドル売りが活発となり、対円 では1ドル=93円台半ばから一時、92円77銭までドル安が進んだ。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、「シテ ィに政府の資金が入り、信用力が改善すると考えれば悪い話ではな い」と指摘。実際、米株式先物指数も上昇しているが、一方ではドル が対円でも売られており、「ドル全面安となれば、良い話ではないと 市場が受け取っているということになるので、なかなか解釈が難し い」と語る。

前週末の米株式市場では、米政府による国有化懸念からシティグ ループとバンク・オブ・アメリカ(BOA)の株価が急落。ダウ工業 株30種平均は一時1997年以来の安値(終値ベース)を割り込んだ。

23日の東京株式相場も小幅続落し、TOPIXは連日で終値ベー スの昨年来安値を更新。ただ、シティグループのニュースをきっかけ に米株価指数先物が上昇すると、株価は下げ渋り、午後の開始早々に は日経平均株価が小幅プラスに転換する場面も見られた。

ユーロ・円は一時、1ユーロ=120円81銭と1月19日以来の水 準までユーロ高・円安が進行した。

--共同取材 曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Saburo Funabiki

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