09年金融市場は短期的な底打ちへ、円キャリー取引復活も-若林氏

投資情報サービス会社ワカバヤ シ・エフエックス・アソシエイツの若林栄四代表は、2009年の金融 市場は大きな弱気相場の中の短期的な戻り局面になるとみており、3 月初めから相場環境が好転すると予想している。外国為替市場につい ては、円キャリートレード(低金利の円で調達した資金を高金利通貨 などに投資する取引)が復活する可能性もあるとみている。

若林氏は、20日に行ったブルームバーグ・ニュースとのインタ ビューで、「悪いニュースが毎日のように出てきて、お先真っ暗とい う状態だが、マーケットはほとんど織り込んだ感がある」と指摘。今 年は大きなベアマーケット(弱気相場)の中でとりあえず一度底を見 て、いわゆるベアマーケットラリーという局面に入ると見込んでいる。

その根拠として米国の10年債利回りの動向を挙げ、同利回りが 「2、3カ月程度のリーディングインディケーター(先行指標)」だ と説明。昨年12月に2%程度まで低下したあと上昇に転じている状 況から、3月の初めから明るい方向に市場が変わってくるとみている。

また、世界経済全体の回復を見極める目安として、「戦略的コモ ディティ(商品)」である原油相場を挙げており、1バレル=40ド ル程度が底だとみて、底打ちが近いと予想。原油相場の戻り基調が確 認できれば、世界的な景気回復が裏付けられるとしている。

円キャリー復活の可能性も

そうしたなか、世界的な金融危機とリセッション(景気後退)の 深刻化を背景に、米国を中心に各国の中央銀行は金融緩和を進めてお り、資金供給量は拡大傾向にある。

若林氏は、足元では投資家が傍観者になっているものの、「キャ ッシュ(現金)をずっともっているわけにもいかない」として、市場 の底流が回復に向かうなかで、投資家の資金が再び動き出すと分析。 市場が「パニック前の状態に戻る」としたうえで、いわゆる円キャリ ートレードが起こっていた時期と同じ状態が一時的に復活すると予 想している。

若林氏は、独自のチャート分析を基に、ドル・円相場は1ドル= 88円程度が底だとしたうえで、1月21日に87円13銭と、やや下振 れしてドルが下げ止まったと指摘。いったん95、96円までの戻りを 試したあと、90円まで下押される局面があるものの、2010年の初め までの戻りは、「浅くて101、102円で、105円から107円まで水準 を切り上げる可能性もある」と予想している。

また、ユーロについては、「フェアウェザーカレンシー(平時に 優位な通貨)」だとして、世界同時不況などの非常時には売られるも のの、景気回復局面では買われやすいと分析。ユーロ・円相場は1ユ ーロ=140円までのユーロ高・円安進行もあり得るとみている。

しかし、大きなトレンドでは景気は引き続き下向きだとの見方を 維持しており、ベアマーケットラリーの転換点は2010年2月ごろだ と予測。11年の秋に向けて、ドル・円相場は再び70円台に向かって ドル安・円高が進むと見込んでいる。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko Kosaka

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