リスクフリーも利回りはTB以上、政策金融公庫が初の政府保証CP

日本政策金融公庫は20日、短 期の資金調達手段であるコマーシャルペーパー(CP、短期社債) としては初めて政府保証債を発行した。信用力が高いうえ、利回り は国庫短期証券(TB)をやや上回り、投資家の需要は強かった。

政府による企業の資金繰り支援策として日本政策投資銀行が市 場からCPを最大2兆円買い取る方針を示しており、政策金融公庫 は同行に買い取り資金を融資するための市場調達を行っている。

政策金融公庫は、政府保証CPを総額3000億円発行。期間は2 月25日から5月25日までの3カ月物。公募入札分1000億円の結果 は、最高落札利回りが0.272%、平均落札利回りは0.255%だった。 入札以外の2000億円は財政融資資金の引き受けとなる。

政策金融公庫財務部財務課の市村昇課長は、「予想以上の需要 が集まり、幅広い市場参加者が関心を持っていることも確認された。 今後も月2回程度の発行を行っていくつもりだ」という。

潜在ニーズ

東短リサーチの関弘研究員は、「投資家の買いたい水準は0.2% 台後半が中心で、ニーズの強さを感じた。リスクがなく、TBより 利回りは高いので、今後の発行も上手く回れば、政府保証CPの発 行を検討する主体が他にも出てくるかもしれない」とみていた。

今回の落札水準は、TB3カ月物利回りの0.24%をやや上回る。 大手投信投資顧問のファンドマネジャーによると、商品の流動性か ら考えて、TB対比3ベーシスポイント(bp)程度の最高利回り水 準は妥当だが、平均利回り水準はやや買いが強すぎる印象だという。

最上位格付けa-1プラスの電力会社2社がこの日発行した2 -3カ月物は0.27%台だった。ただ、政策金融公庫と同じ1000億円 程度の発行規模になれば、0.30%前後の水準を予想する声が聞かれ ていた。今後は電力CPの発行金利にも影響を与えそうだ。

政府保証CPの位置づけ

最高利回りと平均利回りの格差(テール)は1.7bpで、投資家 とディーラーの間で利回り目線にやや開きがあったようだ。残存期 間が1年以下の預金保険機構の政府保証債券がTB対比5bp程度で 推移しており、政府保証CPは3-4bp程度のスプレッドが妥当と の見方も聞かれた。

初めての政府保証CPの発行となったことで、在庫を確保する ために積極的に応札したディーラーが多かった。ただ、国内大手銀 行のCPディーラーは、今後どの程度発行が膨らむかにもよるが、 利回り水準は徐々に上方修正されてくるとみていた。

初の政府保証CPは、投資家の間で商品としての位置づけをど う判断するかで迷いも生じた面があったもようだが、「信用力が高 い商品で、流動性は高まっていくだろう」(セントラル短資・金武 審祐執行役員)との声も聞かれた。

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