債券はもみ合いか、米債安受け売り先行-景気懸念で1.3%は需要(2)

債券相場はもみ合いが予想される。 前日の米国債相場は需給懸念などで下落しており、こうした地合いを引 き継ぎ、売りが先行する見通し。ただ、景気悪化懸念も根強く、新発 10年債利回りが節目の1.3%に上昇すれば投資家からの買いが期待さ れる。

日興シティグループ証券チーフストラテジストの佐野一彦氏は、米 国債相場が供給懸念などで下落したことや、昨日の日銀会合での決定内 容が短期的には短中期債にマイナス材料になると分析。「株価動向次第 という部分は残るが、相場は弱含みもみ合いと予想する」という。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日の通常取引の終値139円 65銭を若干下回って始まった後、日中は139円30銭から139円70銭 程度のレンジが予想されている。19日のロンドン市場で3月物は、東 京終値に比べて17銭安の139円48銭で引けた。清算値は139円50 銭。

19日の先物相場はもみ合い。日銀が発表した金融政策決定会合の 結果発表は、市場予想通りと受け止められた。一部で、短期国債買い切 りの増額などへの期待が出ていたものの、企業金融支援特別オペレーシ ョンの増強を言及するにとどまった。中心限月3月物は前日比1銭高い 139円65銭で引けた。3月物の日中売買高は1兆4422億円。

UBS証券チーフストラテジストの道家映二氏は、米債安や円安進 行を受けて、円債市場は、安寄り後、もみ合いを予想。「日銀の企業金 融支援拡充策を受け、市場はターム(期日)物金利の低下余地を見極め ることになる。来週以降は、年度末越え資金の調達が活発化するとみら れ、日銀は資金供給を拡大しよう」と指摘した。

白川方明日銀総裁は19日の会見で、日本経済の落ち込みは「急激 かつ大きい」とした上で、先行きも「極めて不確実性が高い」として、 1-3月と4-6月の実質国内総生産(GDP)も「厳しい姿を想定し ている」と語った。一方で、「ターム物もやや高止まりを見せていると は言え、米欧に比べると十分低い」と指摘し、ゼロ金利や量的緩和策に 否定的な見方を示した。

19日の米国債相場は続落。1月の米生産者物価指数(PPI)が 予想以上に上昇したことから売りが出た。また、来週の入札では、応札 引き寄せのために利率が引き上げられるとの観測も相場を押し下げた。 一方、米株式相場は下落。ダウ平均は6年ぶり安値に下げた。

10年債利回りは1.2%台半ばから後半

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日終値1.26% を若干上回る水準で始まり、日中ベースでは1.2%台半ばから後半での 取引が見込まれる。

景気の下振れリスクは根強く、新発10年債利回りが10日以来の

1.3%台に上昇すれば押し目買いが見込まれる。2月の月例経済報告は、 景気の現状は「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」との認識 を示し、5カ月連続で基調判断を引き下げた。

日本相互証券によると、19日の現物債市場で新発10年物の298 回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.25%で寄り付 いた後、1ベーシスポイント(bp)高い1.265%まで上昇。結局、0.5bp 高い1.26%で引けた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3時 時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三 菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BB YF)によると1.261%だった。

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