電機も春闘本番、賃上げ統一要求4500円-市場から「浮世離れ」の声も

パナソニックや日立製作所、シャ ープなど電機各社の労働組合の春闘が本番を迎える。電機連合の賃上 げ統一要求は月額「4500円以上」で、昨年の2000円の倍以上。世界的 不況で各社は今期(2009年3月期)業績が軒並み赤字に転落、大幅な 人員削減に踏み切っているだけに、市場からは「浮世離れ」との指摘 もあり、労使交渉の難航は必至だ。

電機連合の春闘方針によると、各労組は19日までに要求を提出、 23日から団体交渉に入る。パナソニックグループ労働組合連合会の矢 田稚子書記次長によると、同労組は同日、4500円の賃金改善要求書を 会社側に提出した。年間一時金は業績連動。シャープ広報室の中山み ゆき氏によると、同社は18日、労組から4500円の賃金改善と賃金体 系の維持、賞与は5.5カ月分とする要求書を受け取った。経営側は3 月18日に回答する。

家電世界最大手のパナソニックの連結最終損益は6期ぶりの赤字 に転落する見込みで、拠点閉鎖や1万5000人規模の削減に踏み切る。 総合電機国内最大手の日立製作所も過去最悪の最終赤字を予想。NE Cは2万人の削減を予定している。シャープも東証上場後初の最終赤 字になる。電機大手で今期最終損益の黒字を確保するのは三菱電機だ けの見通しだ。

モーニングスター調査分析部の鈴木英之ゼネラル・マネージャー は、失業者が増え、多くの大企業が歴史的赤字を出している中、4500 円の引き上げは「浮世離れしている」と指摘。労使交渉は難航するだ ろうとしたうえで、モノの動きがグローバルになる中で、中長期的に は「日本経済が置かれている状況と、日本の労働コストとのギャップ をわれわれが皆で考えるべき時代に来ている」と述べた。

日本商工会議所の岡村正会頭は19日の会見で、「一般的に言えば この経済環境の中で雇用を守って賃上げをすることは非常に難しい」 と語った。

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