日本株は小幅反発、円安好感でトヨタやソニーを見直し-指数伸び悩み

午前の東京株式相場は小幅反発。 米国の住宅支援策の発表を受けた為替相場の円安進行を好感し、トヨタ 自動車やホンダ、東芝など輸出関連株が見直され高い。ソニーは8営業 日ぶりの上昇。輸送用機器は午前の東証1部の業種別上昇率で首位。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 「円安は輸出関連にとって表面的には採算を良くするプラスの効果を持 つ」と指摘する。ただ、「今回の円安は政局の混迷や国内総生産(GD P)の急落を受けたもので、前向きではない」とも話し、株価指数の上 昇が限定された要因と受け止めていた。

日経平均株価の午前終値は前日比37円93銭(0.5%)高の7572 円37銭、TOPIXは3.09ポイント(0.4%)高の752.35。東証1 部の売買高は概算で8億7157万株、売買代金は同5246億円。値上が り銘柄数は800、値下がり741。東証業種別33指数の騰落状況は、値 上がり業種が17、値下がり16。

米住宅対策で6週間ぶり円安

日経平均は2月9日からきのうまでの7営業日で6日間下げ、25 日線からのかい離率はきのう時点でマイナス5.6%だった。短期的な売 られ過ぎを示すマイナス5%を超え、昨日の取引では11月安値の 7406円を維持し、いったんは買いが入りやすかった。こうした中で、 18日の米国株相場はおおむね下落したものの、東京市場では円安が追 い風となって買いが先行した。

18日にオバマ大統領は住宅差し押さえ抑制を目指し、規模750億 ドル(約7兆200億円)の住宅支援計画を発表。安全投資としての円 への需要が弱まるとの観測が広がり、円は対ドルで6週間ぶりの93円 台後半まで弱含んだ。「今回の対策で消費者心理が改善し、住宅価格が 下げ止まれば、経済全体への波及効果も大きく、今回の対策はポジティ ブにとらえられる」(しんきんアセットの藤原氏)という。

午前の相場をけん引したのは輸送用機器と電気機器。トヨタとホン ダが6営業日ぶりの高値水準となり、ソニーは8日ぶり、キヤノンは4 日ぶりの反発と、電機株にも下げ止まり機運が出ている。新光証券エク イティ情報部の三浦豊シニア・テクニカルアナリストは、「きょうは為 替が1ドル=93円台を維持できるかが相場のポイント」と見る。

景気や業績懸念が上値抑える

ただ、朝方の買い一巡後は伸び悩んだ。米国では連邦公開市場委員 会(FOMC)が経済成長率予想を下方修正し、1月の鉱工業生産指数 や住宅着工件数も低迷した。景気と企業業績に対する警戒はなお根強く、 午前の売買代金はきのう午前時点を下回る低調さ。

GCSAMの佐藤博最高投資責任者は、「日本株は相当調整が進ん だが、今まで見たことがないような決算内容では、日経平均は7500円 近辺で当面閉塞状態が続かざるを得ない」と話す。同氏によると、来期 は上場企業全体の最終損益が赤字に転じ、2002-03年ごろのようにP ER(株価収益率)が再び算出できなくなる危険性があるという。

船井電やヤマハ発急伸、日信工やJR西日本安い

個別銘柄では、来期の黒字化確度が高まるなどと評価し、クレデ ィ・スイス証券などが格上げした船井電機が急伸。太陽電池モジュール 製造設備事業のグローバル展開を加速させると日刊工業新聞社が報じた 日清紡、2010年12月期からの収益回復を予想し、日興シティグルー プ証券が投資判断を上げたヤマハ発動機がともに大幅高となった。メリ ルリンチ日本証券が格上げした日本水産、名古屋証券取引所の自己株式 の立会外買付制度を活用し、自己株取得を行った今仙電機製作所も高い。

半面、ホンダの生産調整の終息が待たれるとし、野村証券金融経済 研究所が格下げした日信工業、大和総研が「中立」へ格下げしたリンテ ックがともに大幅安。UBS証券が格下げしたJR西日本は3日続落、 コンテナ事業環境の悪化などから株価に割安感がない、と三菱UFJ証 券が指摘した川崎汽船は反落した。モルガン・スタンレー証券が目標株 価を引き下げたJTは52週安値を更新。

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