円は年初来安値が視野、日本の政局混迷重し-大和証・長崎氏

大和証券SMBC金融市場調査部の 長崎能英チーフFXストラテジストは、日本の政局混迷を背景に日米間 の景気対策のスピード格差が意識されやすいことから、目先はドル・円 相場が1月6日に付けた年初来の円安値1ドル=94円63銭を試すとみ ている。

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後の記者会見での応 対が問題となった中川昭一財務相兼金融担当相が辞任した件で、麻生太 郎首相の任命責任が問われるなど、日本の経済成長が急速に減速するな かで政局は混迷の度合いを深めている。

一方で、米国ではオバマ大統領が18日に住宅支援策を発表。長崎氏 は、米自動車大手の経営再建の行方や経済指標の悪化など懸念材料は残 るものの、「矢継ぎ早の対策を受けた期待感で足元の実体経済の悪さか ら視点が外れている」と分析。日米間の「将来への期待感」の格差が浮 き彫りとなっており、ドル買い・円売りが進みやすいとみる。

また、長崎氏は、これまで東欧に絡む欧州の金融システム不安など が生じてくると、ユーロ売りに伴ってクロス・円(ドル以外の通貨と円 の取引)の円買いがドル・円に波及する構図となっていたが、相場の雰 囲気が変化してきている感があると説明。投資家のリスク回避という動 きを背景とした円買いにならなくなってきているとして、円自体の弱い 材料で売られやすくなっていると指摘する。

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