NY外為:ドル上昇、93円を突破-米政府の住宅支援策を好感

18日のニューヨーク外国為替市 場ではドルが対円で上昇、6週間ぶりに1ドル=93円を突破した。ド ルは対ユーロでも上昇し、昨年11月以来の高値を付けた。オバマ大統 領が住宅差し押さえ抑制を目指し、規模750億ドル(約7兆200億 円)の住宅支援計画を発表したことが背景。

円は対ユーロで3日ぶりに下落。円は対オーストラリア・ドルでも 下げた。住宅支援策が米経済の回復を助け、安全投資先としての円への 需要が弱まるとの観測が広がったことが背景。ポーランド・ズロチは最 安値付近から反発。

チェコ・コルナは2%上昇した。これらの通貨は17日、米格付け 会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが東欧に子会社を置く銀 行数行の格付けを引き下げる可能性があると発表したことを受けて急落 していた。

米最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カル パース)の通貨・外国債券ポートフォリオマネジャーのエリック・ブセ イ氏は「米国は他の国々よりも問題に積極的に取り組んでいる」と指摘。 「その姿勢がドル高にもつながっている。欧州は対応が遅く、ユーロは その代償を払っている」と語った。

ニューヨーク時間午後4時30分現在、ドルは対円で1.5%上昇 し、1ドル=93円80銭(前日は92円41銭)。一時は1月7日以 来の高値となる93円96銭に達した。

ドルはユーロに対して0.4%上昇し、1ユーロ=1.2536ドル(前 日は1.2582ドル)。一時は1ユーロ=1.2513ドルと、昨年11月21 日以来の高値を付けた。円は対ユーロで1.1%下げ、117円58銭(前 日は116円27銭)。

シティグループのテクニカルアナリスト、トム・フィッツパトリッ ク氏(ニューヨーク在勤)とシャム・デバニ氏(ロンドン在勤)は18 日発行されたレポートで、1ユーロ=1.2549ドルのいわゆる下値支持 を「割り込んだ」場合、ユーロは昨年11月13日に付けた1ユーロ=

1.2388レベルを下抜け、さらに2006年4月以来の安値となる1ユー ロ=1.2329ドルまで下げる可能性もあると述べた。

オバマ政権の住宅支援策

ホワイトハウスが発表した資料によると、米政府は新たなプログラ ムを創設し、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマック(連 邦住宅貸付抵当公社)が保有する住宅ローン最大500万世帯分の借り 換えを支援する。米財務省はまた、両住宅金融公社の優先株をそれぞれ 最大2000億ドル買い取る。同省の発表によると、買い取り規模は従来 表明されていた額の2倍に引き上げられた。

シュナイダー・フォーリン・エクスチャンジの主任市場アナリスト、 スティーブン・ガロ氏(ロンドン在勤)は、同住宅支援策を受けて日本 の投資家勢がファニーメイやフレディマック発行のエージェンシー債買 いに向かい、ドルを対円で押し上げるとみている。

ガロ氏は「米政府によるエージェンシー債保有の拡大に伴い、日本 の投資家は米資産の投資に動くとの見方が広がっている」とし、「円は 高値付近にある」と述べた。

円は対オーストラリア・ドルで2%下落。スウェーデン・クローナ に対しても2.6%下げた。

ポーランド・ズロチ

ポーランド・ズロチは対ユーロで2.4%上昇。ズロチは直近2日間 で5.5%急落していた。ポーランド財務省が18日電子メールで発表し た声明によると、同政府はズロチ下落に対処するため、欧州連合(E U)からの補助金の一部を国有銀行を通じて市場で売却した。

チェコ・コルナは対ユーロで2.1%上昇。チェコ中銀副総裁が同通 貨の下落に歯止めを掛けるため、利上げを実施する可能性を示唆したこ とがきっかけ。コルナは17日、2005年10月以来の安値を付けた。同 日に発表された米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービス のリポートを受けて東欧の金融危機が深刻化するとの懸念が強まったこ とが背景。

ハンガリー・フォリントは対ユーロで2.1%上昇。RBSグリニッ チ・キャピタル・マーケッツの国際通貨戦略責任者、アラン・ラスキン 氏は「前日の大幅下落をやや戻したに過ぎない。欧州通貨の軟調という 全体像は変わっていない」と語った。

ドル指数

ユーロは17日、対ドルで1.7%下落、対円では1%下げた。東欧 の経済悪化に伴い、欧州の銀行に悪影響を及ぼすとの観測からユーロ売 りが加速した。

主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は88.254に上 昇、昨年11月21日の88.463(2006年4月以来の最高値)以来最高 に達した。同指数は年初来で8%上昇している。

米連邦準備制度理事会(FRB)が18日公表した議事録によると、 1月27-28日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)では、大半 のメンバーが今年の実質国内総生産(GDP)を0.5-1.3%のマイナ ス成長と予想している。米商務省が発表した2008年第4四半期(10- 12月)GDP(季節調整済み、年率)速報値は前期比年率3.8%減少 と、1982年以来で最大のマイナスとなった。また、同議事録によると、 大部分のメンバーが長期的なインフレ目標を2%とした。

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