ニトリ株がもみ合う、4回目の値下げで経営体力を誇示-費用削減余力

家具・インテリア販売を全国で手 掛けるニトリの株価が、前日終値5530円を挟んでもみ合い。ソファや カーテンなど300品目の価格を21日から平均17%値下げする。2008 年5月の第1弾から4回目となる値下げで、製造に深く携わる同社なら ではの需要喚起策。昨年末に急騰した調整が続く中、経営体力は小売業 全体でも突出していると受け止められ、売り込む動きは限られている。

今回の値下げにより、累積値下げ品目数は約1300となる。過去の 値下げ時には既存店来店客数が増加するなど、好影響が確認できており、 追加値下げで集客を図る。「ある程度は粗利益が削られる」(IR担当 の鳥羽恭彰氏)が、物流効率化などでさらなるコスト圧縮が可能という。

プリモ・リサーチ・ジャパン代表の鈴木孝之氏は、一連の値下げを 「メーカーに近い仕事をしてきたニトリだからこそできる需要喚起策」 と評価。製造小売業(SPA)と呼ばれる企業は数多くあるが、「ニト リほど進化したSPAは日本にはない」と強調した。

鈴木氏によると、ニトリの経営哲学は「アウトソーシング(他社へ の委託)はもったいない」。ほかのSPAが商社などに専門業務を一部 委託する中、ニトリは商品の梱包や配送なども自社社員でこなし、内製 化志向が強い。「ニトリは同業他社を横目にみながら値下げを行ってい るのではなく、何も施策を打たなければ需要が落ちていく今の消費環境 をみて値下げを行った。単なる円高差益還元とは一線を画す値下げで、 経営体力の高さを物語る」と、同氏は言う。

この日は、日経平均株価が一時3カ月ぶりに7500円を割り込む中 で、ニトリ株は一時0.5%高の5560円まで上昇、その後1.5%安の 5450円まで下げた。昨年11月後半から年末にかけて急騰し、東証上 場以来の高値7630円(08年12月8日、分割考慮)を付けた反動、世 界的株安もあって足元は売りが優勢。昨年10月安値(5240円)に対 し、5500円付近で踏みとどまる動きが続く。08年年間で東証小売株指 数が24%下げたのに対し、ニトリ株は31%上げ、指数採用143銘柄中、 上昇率11位だった。

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