サッポロ株が大幅続落、スティール買い増し提案撤回-上昇期待薄れる

サッポロビールを傘下に持つサッ ポロホールディングスの株価が一時、前日比8.1%安の350円と大幅 続落。2004年6月7日以来の安値水準まで下げた。米系投資ファンド のスティール・パートナーズが前日、友好的TOB(株式公開買い付 け)を通じたサッポロ株の買い増し提案を撤回したと発表。市場では、 TOBに伴う株価上昇への期待感がはく落したと見られている。

証券ジャパン調査情報部の大谷正之副部長は、「発表を受けて、T OB実施による株価上昇を見込んでいた向きからの売りが出たのだろ う」と指摘、また、国内市場の成長が望めない中、「同業他社は海外で の投資を強めている。それに比べ、国内外でのサッポロの競争力は見劣 りし、業績の先行き懸念も強い」と話した。

スティールは、現在サッポロ株式を18.6%保有する筆頭株主。07 年2月に同社株式66.6%の取得を目指し、TOB価格は1株825円で 買い増しを提案。これを拒否され、08年3月には1株875円に引き上 げ、出資比率は33.3%まで引き下げて再提案し、交渉を求めていた。

しかしスティールは今回、業績の悪化や経営陣が交渉に応じないこ とを理由に、買い増し提案を撤回。サントリーに国内ビール類市場のシ ェアを逆転され、企業価値が損なわれたなどと主張し、サッポロが3月 末に予定している定時株主総会では、取締役の再任と買収防衛策の継続 に反対する方針だ。発表前日16日の株価終値は422円と、TOB価格 を5割超下回っていた。

サッポロの08年12月期の連結業績は、国内でのビール販売低迷 などで、 売上高は前の期に比べ7.7%減の4146億円。ただ、ビール 類の値上げや販促費削減、「恵比寿ガーデンプレイス」の共有持ち分の 売却益が寄与し、純利益は同39%増の76億円と増益だった。サッポ ロ側は、一方的な経営陣批判や事実と異なる内容などの記載があり、 「大変遺憾」で、今後の対応は「必要に応じ当社の考えを説明したい」 (小川克人広報担当)としている。

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