ヘッジファンド会社に再編圧力、過去最悪の運用損失で手数料減少

ヘッジファンド投資会社のアク シオム・ファンド・マネジャーを2002年に創業したモハマド・サイ ド氏は、顧客にとって最高のヘッジファンドを探すことに7年の歳月 を費やしてきたが、ここにきてライバルの買収を通じて運用資産(1 億ドル)の拡大を目指す方針に転換した。

サイド氏(45)は「私のビジネスを補完できる企業を2社あるい は3社探している」と述べ、「1年前は売却する事業に多額のプレミ アムを求めていた人が大半だったが、今は話が違ってきている」と語 った。

ヘッジファンドは投資損失が過去最大を記録した上に顧客の解約 が相次ぎ、運用資産は08年7-12月(下期)に37%減少。手数料の 主要な源が縮小した。ジェフリーズ・パトナム・ロベルの投資銀行家、 クラムビル・ゴザル氏によると、9000本のヘッジファンドとファン ド・オブ・ファンズ(FOF)の最大4割は今後2年で姿を消す可能 性があるという。一部のファンドは投資家に返金して事業を清算する とみられる一方、ファンドのM&A(合併・買収)の動きはこれまで 以上に広がる見通しだ。

ヘッジファンド向け顧問業務を手掛けるニューヨークの法律事務 所シャルト・ロス・アンド・ゼイベルのパートナー、ウディ・グロフ マン氏は「今の状況はヘッジファンド業界のM&Aの急増につなが る」と指摘し、「一部にはすでに、価格が低い機会を利用し始めてい るプレーヤーもいる。住宅ローン証券やディストレスト債のような近 い将来に活性化する可能性が高い分野を専門にしたファンドの運用担 当者は特にそうだ」と指摘した。

ナイト・キャピタル・グループのヘッジファンド部門、ディープ ヘイブン・キャピタル・マネジメントは先月、投資資産の大半をスタ ーク・アンド・ロスに売却することで合意した。ディープヘイブンは その3カ月前に、損失を出していたマルチストラテジー・ファンドに ついて投資家の解約を制限していた。

サイド氏は「業界全体が運用成績の改善とコストの低減、現在の 下降局面への対応を求める巨大な圧力にさらされている」と述べ、 「最大の問題は、実証可能な強みを持つ有能な運用担当者を探すこと だ」と指摘した。

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