グリーンスパン前FRB議長:米景気対策、不十分の恐れも(2)

グリーンスパン前米連邦準備制度 理事会(FRB)議長は17日、金融システムの修復と景気回復の支援 を目指す米政府の対策の規模は不十分な恐れがあるとの見方を示した。

オバマ大統領は17日、減税と財政出動拡大を盛り込んだ7870 億ドル(約72兆6000億円)の景気対策法案に署名。さらに、昨年 10月に議会に承認された金融安定化法に基づく資金の残り約3150億 ドルの大部分を金融業界の救済に投じることを確約した。

グリーンスパン氏は、ニューヨークのエコノミッククラブでの講 演を前に取材に応じ、「政府のこうした政策の規模は問題解決のために 十分ではないかもしれない」と述べた。

同氏の発言は、深刻化するリセッション(景気後退)に取り組む オバマ政権が直面する困難を浮き彫りにしている。昨年10-12月 (第4四半期)の米経済成長率は前期比年率マイナス3.8%と、1982 年以降で最大の落ち込みとなった。

グリーンスパン氏は講演で、米政府が金融システムを修復できな ければ、景気刺激策によるプラスの効果は打ち消されるだろうと警告。 「1990年代の日本の経験にかんがみて、わが国は大規模な財政出動を 始める前に金融システムの回復を確実にする必要がある」と指摘した。

金融安定化プログラム

オバマ政権は先週、7000億ドルの金融安定化法に基づく資金枠の残 りを活用した金融支援策を打ち出した。グリーンスパン氏はそれでは十 分でないとみている。同氏は「金融システムを安定化させ、正常な与信 を回復するには追加資金が必要になるだろう」と予想した。

グリーンスパン氏は銀行の資本増強の重要性を強調し、16日の インタビューでは、「銀行は保有する資本の水準に満足しない限り融資 を増やすことはないだろう」との見方を示した。ただ、「それは当面実 現しそうにない」と付け加えた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE