東京外為:ユーロが軟調、東欧懸念で欧州金融システム不安再燃

朝方の東京外国為替市場では、ユ ーロが軟調に推移している。世界同時不況のあおりを受けて、東欧で事 業展開しているユーロ圏金融機関の格下げ懸念が強まっていることか ら、金融システム不安を背景としたユーロ売り圧力が強まっている。

ドイツ証券の深谷幸司シニア為替ストラテジストは、東欧に子会社 を置く銀行の格下げ懸念など、中東欧のリスクがユーロの重しとなるな か、「引き続きテーマはユーロ安」と指摘。「東京時間にヒットするか はわからないが、ユーロ・ドルは1.25ドルの方向を試しにいく」とみ ている。

この日のユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.2559ドルと、昨年 12月4日以来のユーロ安値を更新。ユーロ・円相場は前日の海外市場 で一時1ユーロ=115円65銭と、12日以来の水準までユーロ安・円高 が進行。東京市場では116円台前半で取引されている。

一方、ドル・円相場は前日の東京時間に1ドル=92円75銭と、1 月8日以来のドル高値を付けたあと、海外で91円57銭まで下落。92 円台前半でこの日の取引を迎えている。

欧州金融システム不安再燃

米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは17日 にロンドンで発表したリポートで、オーストリアのライファイゼン国際 銀行ホールディングやスウェーデンのスウェドバンクといった金融機 関の子会社が中心の東欧の銀行は、「格下げの圧力」にさらされる公算 が大きく、それが親会社にも影響する恐れがあると指摘している。

また、前日に発表された2008年のユーロ圏貿易収支は、世界的な 金融危機が輸出への重しとなり、321億ユーロ(約3兆7300億円)の 赤字となった。赤字額は10年前に単一通貨ユーロが導入されて以降、 最大の水準に拡大しており、域内景気の減速感も一段と強まっている。

さらに、ドイツのシュタインブリュック財務相は16日にデュッセ ルドルフで行った講演で、ユーロ圏加盟国は債務借り換え問題に直面し ている他の加盟国を救済せざるを得なくなる可能性があると指摘して いる。

米指標も弱含み

一方で、ニューヨーク連銀が17日に発表した2月の同地区の製造 業景況指数はマイナス34.7と、2001年の統計開始以来で最低の水準に 低下。全米ホームビルダー協会(NAHB)とウェルズ・ファーゴが発 表した2月の米住宅市場指数も9と、1985年の集計開始以来の最低水 準に落ち込んだ前月の8とほぼ同水準にとどまっている。

前日の米株式市場では、リセッション(景気後退)の深刻化懸念を 背景にS&P500種株価指数は前営業日比4.6%安の789.17と、11月 以来で初めて800を割り込んだ。ダウ工業株30種平均も297.81ドル (3.8%)安の7552.60ドルと、大幅安で取引を終了した。

注目されていた経営再建中の米自動車大手による中間報告では、17 日にゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが最大で計216億ド ル(約1兆9950億円)の追加支援が必要になる可能性があることを明 らかにした。追加支援の規模は既に受けている公的融資の2倍以上に上 る。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama,Norihiko kosaka

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