債券は堅調か、景気や信用不安で米債急伸-10年は1.2%台半ば(2)

債券相場は堅調(利回りは低 下)な展開が予想される。前日の米国市場では世界的な景気や金融不 安を背景に株価が大幅続落した一方、債券が急伸しており、こうした 地合いを引き継いで買いが先行する見通し。新発10年債利回りは

1.2%台半ばに水準を切り下げる可能性が高い。

日興シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは、 「米景気への懸念に加え、東欧危機と欧州金融不安の拡大などが米株 安・債券高の背景となった。前日は結局、先物主導の上昇にとどまっ たが、きょうは外部環境のフォローも加わり、現物もそれなりに追随 する上げ相場となりそうだ」という。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日の通常取引終値139円 38銭を上回って始まり、日中ベースでは139円40銭から139円80 銭程度のレンジで推移しそうだ。17日のロンドン市場で3月物は、東 京終値に比べて27銭高の139円65銭で引けた。

3連休明けの17日の米国債相場は大幅上昇。10年債利回りは3 週間ぶりの水準に低下。東欧経済の悪化で欧州の銀行損失が膨らみ、 世界的にリセッション(景気後退)が深まるとの見方が広がり、逃避 先として米国債が買いを集めた。一方、米株相場は大幅続落。

UBS証券の道家映二チーフストラテジストは、「投資家にとっ て、目先の優先課題は3月決算期末対策。金融システム不安が再燃し かねず、日銀は期末越えの資金供給を拡大するのではないか。銀行な どは数少ない収益源の日本国債を手放せないだろう」と言う。

日銀が18、19日に開く金融政策決定会合では、社債買い入れの 枠組み公表のほか、企業金融支援特別オペなどの期限延長が打ち出さ れるとみられている。政策金利については、ブルームバーグ・ニュー スの調査では、有力日銀ウオッチャー16人中15人が現状維持を予想 した。

一方、17日の先物相場は上昇。朝方は、欧州債相場が堅調に推移 した流れを引き継いだ。同日実施された40年債入札が順調な結果と なったほか、先物市場では海外投資ファンドなどからとみられる買い が入り、中心限月の3月物は一時、3週間ぶり高値を付けた。結局は 38銭高の139円38銭で終了した。日中売買高は1兆7193億円。

新発10年債利回りは1.2%台半ばも

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日終値1.28% をやや下回る水準で始まり、日中ベースでは1.2%台後半から半ばで の取引が見込まれる。

新発10年債利回りは、週明け16日には今後の国債増発観測を警 戒して1.295%まで上昇した。しかし、昨年10-12月期の国内総生 産(GDP)が大幅なマイナスとなるなど、景気の落ち込みも急激で、 債券に対する潜在需要も強い。実際、前日は利回りが上昇して値ごろ 感の出ていた現物債に投資家からの買いが入り、相場は反発した。こ うした相場の強い地合いが継続するとみられている。

日本相互証券によると、17日の現物債市場で新発10年物の298 回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイント(bp)低い1.27%で取 引を開始した。一時は3bp低い1.255%まで低下したが、午後3時以 降は0.5bp低い1.28%で推移し、結局1.28%で終えた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3 時時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、 三菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格 (BBYF)によると1.28%だった。

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