東芝、富士通のHDD事業買収で合意、規模拡大で世界4位に浮上(4)

東芝は、富士通のハードディスク ドライブ(HDD)事業を買収することで基本合意した。4-6月期 中に買収手続きの完了を目指す。HDD出荷台数で世界5位の東芝は 6位の富士通との事業統合で4位に浮上。コスト競争力を高め、首位 の米シーゲート・テクノロジーなどを追撃する。

両社が17日発表した。東芝は、富士通から約8000人の従業員と ともにHDD用磁気ヘッドとメディア(記憶媒体)を除くHDDの設 計、開発、製造、販売などの事業を取得。対象事業は今後両社が共同 出資する新会社に移管、東芝は当面その株式の約80%を取得し、買収 完了から最長2年以内に100%子会社化する。買収額は確定していない。

東芝は、ノートパソコン、カーナビゲーションシステム、携帯音 楽プレーヤー、家電向けなどの2.5インチの小型HDDで高いシェア を持つ。今回、富士通が強いサーバーやストレージなど企業向けHD Dを取り込むことで同分野に参入し品ぞろえを拡充、「2012年度に 6000億円の売り上げを目指す」(広報担当の須賀原優子氏)。また15 年に出荷台数で20%以上のシェアを目標に掲げた。

富士通はまた、ハードディスクのメディア事業を昭和電工に売却 することでも基本合意したと発表。4-6月期に設立する昭和電工の 100%出資会社に事業を移管する。富士通は長年の経営課題だったHD D事業を分離、撤退することで主力のITサービス事業に経営資源を 集中することが可能になる。

民間調査会社テクノ・システム・リサーチ(TSR)によると、 08年のHDD市場のシェア(出荷台数ベース)はシーゲート31.8%、 米ウエスタン・デジタル26.9%、日立製作所の子会社HGST17.0%、 韓国サムスン電子8.2%、東芝8.0%、富士通7.3%だった。

富士通は特別損失で業績予想修正

富士通はHDD事業の売却に伴って特別損失が約300億円発生す ることから、今期(09年3月期)の純損失予想を従来の200億円から 500億円に下方修正した。特別損失は、譲渡対象にならない資産や負債 の整理などで発生する。期末配当予想も従来から2円減額して3円と した。年間配当は8円となる。

HDDは価格下落が厳しく、世界的な不況で需要も急減速。JP モルガン証券が3日発行したリポートによると、昨年10-12月期の世 界出荷台数は1億2100万台と前年同期比19.8%減少した。

HDD事業では、富士通が今期に売上高約2400億円、営業赤字約 250億円を予想。東芝は数字を開示していないものの足元は赤字で、最 大手のシーゲートでさえ10-12月期決算は4億9600万ドルの最終赤 字に転落。下位グループは単独の生き残りが厳しくなっていた。

東芝株の17日終値は前日比10円(3.9%)安の248円、富士通株 終値は前日比2円(0.6%)安の362円。

--共同取材 Pavel Alpeyev Editors:Kenzo Taniai,

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