東京外為:ユーロ下落、東欧の信用不安を懸念-2カ月半ぶり安値(2)

午前の東京外国為替市場ではユー ロが下落。アイルランドのデフォルト(債務不履行)懸念など東欧の信 用不安が高まるなか、ユーロ売り圧力が強まり、対ドルでは約2カ月半 ぶりの安値を付けた。

カナダロイヤル銀行債券為替部の高安佳子部長は、東欧の信用危機 が西欧にも波及するとの懸念を背景に欧州の金融株が売られており、ユ ーロも売られやすい地合いにあると説明。「この日は欧州時間にドイツ のZEW景況指数も発表される予定で、悪い数字が出てくれば、ユー ロ・ドルは昨年12月4日の安値水準である1.25ドル半ばを試す可能性 がある」と指摘する。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.2700ドルを割り込み、一時1.2645 ドルと同12月5日以来の安値まで下落。「1.2700ドル割れのストップ (損失を限定するためのユーロ売り注文)の手前にはオプション絡みの 買いがあるとの観測もあったが、ふたを開けてみればストップの方が大 きかった。ただ、アジア市場はやや流動性が少なく、インパクトが増幅 された感もある」(高安氏)という。

ユーロは対円でも1ユーロ=117円ちょうどを突破し、一時、116 円35銭と3営業日ぶり安値を付けた。

東欧の信用不安

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、 ウクライナの格付けを最大2段階引き下げる可能性があると発表した。 国際通貨基金(IMF)からの融資の取り決めに関連し、リスクが高ま っていることを理由に挙げた。格付け会社のフィッチ・レーティングス は今月12日にウクライナの外貨建て、および現地通貨建て長期債格付 けを一段階引き下げて「B」に指定している。

また、15日付の英紙サンデー・タイムズは、アイルランド政府が 経営難の銀行支援で追加資本注入を約束したことを受け、投資家の間で はアイルランド国債のデフォルト(債務不履行)懸念が強まっていると 報じている。

一方、ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が17日に発表す る2月のドイツ景況感指数(期待指数)はマイナス25(前月はマイナ ス31)と4カ月連続で改善が見込まれているが、現況指数はマイナス 82と前月(マイナス77.1)から一段と悪化する見通しとなっている。

米自動車大手の再建計画

対ユーロでドル買いが進むなか、ドル・円相場も1ドル=91円台後 半から一時、92円44銭と1月8日以来の水準までドル高・円安が進行。 ただ、米自動車大手の経営再建計画の提出期限を前に一段のドル買いに は慎重姿勢が広がる可能性がある。

三菱UFJ信託銀行資金為替部の井上英明グループマネージャーは、 米自動車大手の再建計画については、労組との交渉結果がどのような影 響を及ぼすかなどの不確実要因が多いと指摘。相当なリストラを要する 「ハードランディング」となった場合は、市場は景気のダウンサイドリ スクを織り込み始め、株安・円高が進む可能性が警戒されるとしている。

米紙デトロイト・フリー・プレス(オンライン版)は16日、ゼネラ ル・モーターズ(GM)の経営再建計画で、提出期限までに全米自動車 労組(UAW)や債権者との調整が終わらない可能性が高まってきた、 と報じた。一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、オンライン版) は16日、米自動車大手が提出する経営再建計画には、思い切った内容の 経営目標が盛り込まれると報じており、情報が錯そうしている。

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