パイロット株が急落、円高と減収で今期利益急減へ-上期は予想出せず

:筆記具大手、パイロットコーポレ ーションの株価が急落。円高進行による為替差損の発生や売上高の落ち 込みで、今期(2009年12月期)は利益が急減する計画を立てた。また 上期(1-6月)の業績予想の開示を取りやめたため、業績不透明感が 強いと警戒された。

株価は前日比14%安の11万1500円まで下げ、ストップ安(制限値 幅いっぱいの下落)を付けた08年11月11日(19%)以来の高い下落 率を記録した。午前終値は9.9%安の11万6200円で、東証1部の下落 率13位。

市場では「業績予想を出さないのは経営者の逃げの姿勢を意味して いる。将来のビジョンが描きにくいところに投資はしにくい」(証券ジ ャパンの小林治重調査情報部長)との厳しい指摘もあった。

同社は16日の取引時間終了後に08年12月期決算を発表。同時に 09年12月通期の業績予想を開示したが、上期予想は見送った。同社の グループ管理部長の成舞龍氏は、円高進行に加え「大手バイヤーが上期 に流通在庫を減らす可能性が高く、不透明要因が強い」ことを見送りの 理由に挙げた。同社はインクなどの主要製品を日本で作り、海外に輸出。 輸出比率は約6割に達し、業績は為替の変動を受けやすい。

今期の連結経常利益は前期比94%減の3億円と急減を見込んでいる。 景況感の悪化により売上高が落ち込むうえ、為替差損も重なる。前提為 替レートは、上期が1ドル=90円、下期は1ドル=95円。前期実績は 1ドル=103円48円。1ドルの円高ドル安は1億円の減収要因という。

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