債券は堅調か、欧州債堅調も増発懸念重し-40年入札無難予想(2)

債券相場は堅調(利回りは低下) な展開が予想される。前日の欧州債相場が景気懸念を背景に堅調となり、 円債先物3月物がロンドン市場で上昇した流れを引き継ぎ、朝方は買い が先行しそう。半面、政府・与党の景気対策強化に伴う国債増発観測が 高まっており、相場の上値も重くなる見込み。

三菱UFJ証券の長谷川治美シニア債券ストラテジストは、長期金 利について、前日の欧州株安・債券高を受けて低下基調でスタートする と予想。その後は、「きょう期限が到来する米自動車メーカー、ゼネラ ル・モーターズ(GM)とクライスラーの再建計画提出をにらんでもみ 合いに転じる」と見込んでいる。

東京先物市場の中心限月3月物は、前日の通常取引終値139円00 銭付近をやや上回って始まり、日中は139円10銭から139円50銭程 度で推移しそうだ。16日のロンドン市場で3月物は、東京終値に比べ て27銭高の139円27銭で引けた。

16日の米国金融市場はプレジデンツ・デーの祝日で休場だったが、 欧州債市場では独2年債相場が上昇し、同利回りは1990年来の低水準 を付けた。景気悪化の兆候を受けて株式相場が世界的に下落し、逃避需 要が高まった。このため、ロンドン市場の円債先物が堅調に推移してお り、朝方の国内債相場の支援材料となりそう。

日興シティグループ証券の佐野一彦チーフストラテジストは、きょ うの相場について、小反発後にもみ合いと予想。40年債入札について は、「利回り水準としての妙味は薄いが、特定の投資家からの需要があ る上、発行量が少ない。消化に問題なく、取引業者の事前準備の動きも 乏しいだろう」とみている。

16日の先物相場は下落。前週末の7カ国財務相・中央銀行総裁会 議(G7)で財政政策の協調姿勢が確認されたことに加えて、与党内で 来年度補正予算案が浮上したことで、需給悪化懸念が強まり、売りが優 勢となった。16日付の朝日新聞は、自民党の菅義偉選挙対策副委員長 は15日、09年度補正の規模について「20兆-30兆円ぐらいは必要」 と語ったと伝えた。先物3月物は前週末比36銭安の139円00銭。日 中売買高は2兆1097億円。

米自動車メーカー最大手ゼネラル・モーターズ(GM)は、米政 府支援の条件を満たすため、欧州部門の経費削減策の一環として最大4 工場の閉鎖または売却を行う可能性があるという。計画に詳しい関係者 1人が16日、ブルームバーグ・ニュースに対して明らかにした。

10年債利回りは1.2%台後半か

現物債市場で新発10年物の298回債利回りは、前日終値の

1.285%付近で始まり、日中取引では1.2%台後半での推移が予想され る。

日本相互証券によると、16日の現物債市場で新発10年債物の298 回債利回りは、前週末比2ベーシスポイント(bp)高い1.28%で取引を 開始。直後に1.275%に戻した後、徐々に水準を切り上げ、3.5bp高の

1.295%と、10日以来の高水準をつけた。結局は2.5bp高い1.285% で終えた。

一方、10年物国債の298回債利回りは、東京時間の前日午後3時 時点で、大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三 菱UFJ証券各社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BB YF)によると1.29%だった。

40年債入札、1回債のリオープン発行

財務省はこの日、40年利付国債の利回り競争入札実施する。昨年 11月債(1回債)と銘柄統合されるリオープン発行で、表面利率(ク ーポン)は2.4%。発行額は前回債と同額の2000億円程度。16日の入 札前取引では2月発行の新発40年債複利利回りは2.08%の気配だっ た。

大和証券SMBCの小野木啓子シニアJGBストラテジストは、 「絶対金利水準の低さは気になるものの、超長期債の地合いは比較的し っかりしているため、投資家需要にもあまり不安はない」として、無難 な結果になるとみている。

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