米地方債の投資妙味増大か、大統領選後の増税必至-ウォール街の見方

米大統領選挙が実施される今年、ウォール 街の金融機関が顧客に助言する投資戦略は地方債の大量購入だ。富裕層の所得 税引き上げが見込まれるためで、非課税の地方債の魅力が高まるという。

過去最大の4820億ドル(約52兆6000億円)の米財政赤字が次期大統領 を待ち受けるなか、民主党大統領候補に指名されたオバマ上院議員と共和党候 補指名が事実上確定しているマケイン上院議員はいずれも、富裕層に対する増 税を実施せざるを得なくなるとストラテジストらはみている。そうなれば、投 資収益に課税されない地方債は魅力的だ。

ロバート・W・ベアードの債券アナリスト、クレイグ・エルダー氏は「誰 が大統領になろうと税率は上がる」と指摘。「最高税率を課せられている層に は、地方債の買いを強く勧める」と述べた。

オバマ氏は、トップから2番目までの税率をブッシュ大統領が実施した減 税前の水準に戻し、年収が夫婦合わせて25万ドル以上の世帯の税負担を増や す計画だ。オバマ陣営のウェブサイトによれば、最高税率は39.6%になるとい う。

マケイン氏は、現政権の減税措置が期限切れとなる2010年になっても最 高税率を35%で据え置き、法人税率の引き下げ含めて減税を一段と進めると主 張している。ただ投資家の間では、国内総生産(GDP)の67%に相当する9 兆6200億ドルの債務と議会の反対で、同氏の計画は頓挫するとみられている。

いかなる需要も発行残高2hj兆6600億ドルの米地方債市場には朗報だ。 リターン(投資収益率)が年初来プラス1.26%と、1999年以来最悪のパフォ ーマンスに向かっているからだ。メリルリンチのデータによると、米国債のリ ターンは4.13%。地方債を保証する金融保証会社(モノライン)の一部がサブ プライム(信用力が低い個人向け)住宅ローン関連証券の保証コスト増で最上 級格付けを失う事態となり、地方債を売る投資家が出たためだ。

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