短期市場:翌日物が強含み、月末決済や外銀要因-期末越えオペ0.57%

短期金融市場では、無担保コール翌日物が やや強含み。月末決済と国債発行で資金運用が慎重ななか、大手行や外銀の調達 がしっかり入った。ドルの資金需給を受けた為替スワップ取引の影響も指摘され た。一方、国内銀の需要が中心となる9月期末越えの資金供給オペは落札金利が

0.57%に強含んだ。

翌日物は前日の加重平均0.505%に対して、国内大手銀行が0.52%で調達を 始め、外銀も0.52-0.53%程度で資金を確保。大手行が0.51%から0.505%ま で調達水準を下げた後も、0.52%付近で外銀の需要が根強く見られた。

翌日物の調達は国内メガバンクが中心で、外銀の調達量は波乱要因になるほ どではないという。実際、無担保コール取引残高は昨年10月以来の水準まで落 ち込んでいる。ただ、今週は為替スワップの円転コスト上昇で翌日物のユーロ (オフショア)円が上昇し、外銀のコール調達がやや持ち直しているとの指摘も 聞かれる。

三菱東京UFJ銀行の小倉毅円資金デスクチーフは、「今週はドルの準備預 金の積み最終日で為替スワップの円転が入りづらくなるなど、ドルの影響を受け やすくなっている。期末越えにしても、国内勢だけで資金手当ての需要が大きく 膨らむような状況ではない」という。

期末越えの資金調達

日本銀行が午後に実施した本店共通担保オペ8000億円(9月1日-10月8 日)では、最低落札金利が前回の9月末越えオペ(8月27日-11月21日)よ り1ベーシスポイント高い0.57%に強含んだ。応札倍率は6.13倍と前回(5.18 倍)を上回った。

供給オペの期間が1カ月程度と短くなったことで、落札金利に期末越えのプ レミアム(上乗せ金利)が反映されやすくなったうえ、「徐々に期末越えの調達 の動きが出てきた」(小倉氏)という。無担保コール1カ月物は、国内銀や外銀、 証券の調達希望が0.65-0.70%程度で推移している。

もっとも、外銀勢によるターム(期日)物資金の借り換え需要は年末越えが 意識されており、国内銀を中心とした9月期末越えの調達は落ち着いた展開にな る可能性もある。欧米金融機関は昨年に比べて円資産を圧縮しているうえ、ドル の資金繰りがある程度落ち着き、円を調達してドルに換える「円投」圧力も一服 しているもようだ。

金利先物は3日続落

ユーロ円金利先物相場は3日続落(金利は上昇)。米4-6月期国内総生産 (GDP)の上方修正を受けた米債安を受けて売りが先行し、7月の消費者物価 や鉱工業生産が予想を上回ったことで下げ幅を拡大する場面もあった。ただ、利 上げが見込みづらい状況では売り込む動きも見られず、今月の相場で買われ過ぎ た後の調整との声も聞かれた。

中心限月2009年3月物は取引開始後に前日比0.020ポイント安の99.220 (0.780%)と、15日以来の安値をつけた。しかし、債券相場が買い戻されるな か、99.230前後に戻してもみ合った。2年スワップは1.010-1.020%前後と、 前日のレンジ1.000-1.015%の上限付近で推移した。スワップレートと交換さ れるLIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)6カ月物は0.95625%。

7月の鉱工業生産指数は前月比0.9%上昇と、ブルームバーグ調査の予想中 央値(同0.3%低下)を上回った。7月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コア CPI)も前年同月比2.4%上昇と、消費税率引き上げの影響を除くと、約15 年半ぶりの2%台。ブルームバーグ調査の予想中央値は同2.3%上昇だった。

前日までの相場は、2年債入札や日銀の須田美矢子審議委員の発言を受けて 売りが強まる場面もあった。ただ、消費者物価の上昇は個人消費を圧迫し、景気 後退による需要減少が物価上昇を和らげるとの見方が多いうえ、生産も弱含み基 調を継続。目先1年は政策金利が据え置かれるとの予想が増えている。