債券相場は軟調、株高・米債安を警戒―全国CPIや生産は予想上回る

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の 米国市場で、4-6月期の実質国内総生産(GDP)の上方修正などを受けて、 株高・債券安となった地合いを引き継ぎ、日経平均株価が続伸し、円債は売り先 行となった。朝方発表の全国消費者物価指数(CPI)や7月の鉱工業生産がと もに市場予想を上回ったことも相場の重しとなっている。

HSBC証券チーフエコノミストの白石誠司氏は、「全国CPIは予想比上 振れた。これまでの原油高を転嫁する動きが広がっている。しかし、原油価格自 体は足元にかけてピークアウト気味。東京都区部CPIは総合・コアとも縮小す る気配が出ている。先行きどんどんインフレになるというより秋口にかけてピー クアウト感が出てくる。生産指数は強い数字でイメージ通り」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は前日比18銭安の138円7銭で寄り付き、 直後に137円99銭と節目の138円を割り込んだ。その後は、下げ幅を縮小し、 一時は1銭高い138円26銭まで上昇した。その後は再び売りに押されて下げて いる。9月物の午前9時27分時点での売買高は7231億円程度。

現物債市場で新発10年物の295回債は、前日比1.5ベーシスポイント(bp) 高い1.435%で取引を開始した。いったんは前日比変わらずの1.42%に戻したが、 その後は1bp高い1.43%で推移している。

日経平均株価は続伸。前日比157円20銭高の1万2925円45銭で寄り付い た後、一時200円超の上げ幅となっている。

CPIはまちまち、生産は上振れ

総務省が発表した7月の全国コアCPI(生鮮食品を除く)は、前年比

2.4%上昇と市場予想(2.3%上昇)を上回り、消費税率引き上げの影響を除くと、 1992年12月以来約15年半ぶりに2%の大台に乗った。一方で、8月の東京都 区部コアCPIは前年比1.5%上昇し、市場予想(1.7%上昇)を下回った。

7月の鉱工業生産は前月比0.9%上昇となり、市場予想(0.3%減少)を上 回った。「7-9月期の生産はマイナスになる」(白石氏)見通しという。

7月の家計調査の実質消費支出は前年比0.5%減少となり、市場予想 (1.8%減少)を上回った。7月の完全失業率は4.0%と、前月から0.1ポイン ト低下、有効求人倍率は0.89倍で、前月から0.02ポイント低下した。

米国市場では株高・債券安

28日の米国債相場は下落。第2四半期の実質国内総生産(GDP)改定値 が予想を上回る伸びだったことで市場には連邦公開市場委員会(FOMC)によ る利上げを予想も台頭した。S&P500種株価指数のうち金融株で構成する金融 株価指数が上昇、安全投資としての国債需要が減退した。

BGキャンター・マーケット・データによると、5年債利回りは前日比3bp 上昇して3.05%。2年債利回りは4bp上昇して2.37%。10年債利回りは2bp 上昇して3.79%だった。

一方、米株式市場ではS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均が3日 続伸。第2四半期の実質GDPが予想以上に上方修正されたことを好感し、製造 業や金融株に買いが入った。ダウ平均は212.67ドル高の11715.18ドルで終了。

--共同取材:曽宮一恵、吉田尚史 Editor:Hidenori Yamanaka,Norihiko Kosaka

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