今日の国内市況:TOPIXが3日続落、債券堅調-ドル下落

東京株式市場では、TOPIXが3日続 落。連日で景気敏感株が売られ、経営破たんの相次ぐ不動産株では三井不動産 が安い。原油高に伴うコスト増や世界景気失速による需要減退懸念から、コマ ツなどの機械株、商船三井など海運株も軟調な展開を強いられた。

TOPIXの終値は前日比4.16ポイント(0.3%)安の1219.53。日経平 均株価は同15円29銭(0.1%)高の1万2768円25銭と3日ぶりに反発。東 証1部の出来高は概算で13億8795万株、売買代金は1兆4578億円。値下が り銘柄972、値上がり613。業種別33指数は17業種が下落、16業種が上昇。

この日はTOPIX、日経平均とも上昇して始まったが、日経平均が米シ カゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の27日清算値(1万2900円) に届かなかったこともあり、朝方の買い一巡後は上値の重さを嫌気した売りに 押された。

さえない相場展開が続く背景には、東証1部の売買代金シェアで約6割を 占める外国人の投資意欲が弱まっている現状も見逃せない。財務省が朝方発表 した「対外対内証券売買契約等の状況」によると、8月17―23日の対内株式 は、差し引き2145億円の資本流出超となり、2週ぶりの売り越しとなった。

もっとも、今晩からあすにかけて、日米で相次ぐ注目経済指標の発表を控 え、市場参加者の様子見気分は強く、売り圧力も限定的だった。

債券堅調、年限長期化の買いや入札順調

債券相場は堅調(利回りは低下)。前日の米国債市場を受けて買い先行で 始まった。その後も、月末接近で、投資家から保有債券の年限を長期化させる 買いが入ったほか、この日実施の2年債入札が順調な結果となったことも好感 された。一方、日本銀行の須田美矢子審議委員の講演での発言の影響は限定的 だった。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比10銭高の138円18銭で寄り付 いた。その後は、買い優勢の展開となり、2年入札結果が良好なことが判明す ると、午後2時6分ごろに日中高値138円48銭まで上昇した。取引終盤には 上げ幅を縮め、午後2時半ごろに138円16銭まで伸び悩んだ。結局、17銭高 の138円25銭で引けた。9月物の日中売買高は2兆2049億円。

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイ ント(bp)低い1.425%で寄り付いた後、若干水準を切り上げ、1.43%をつけた。 その後は徐々に水準を切り下げ、午後2時前には1.5bp低い1.415%に低下し た。3時40分過ぎからは1.42%で推移している。

超長期債相場が堅調。新発20年債利回りは3bp低い2.12%、新発30年 債は3bp低い2.32%で推移している。毎月、月末日にかけて、指数対比で運 用する年金基金などの投資家が保有債券の平均残存期間(デュレーション)を 長期化するための買いを現物債に入れることから、需給が改善するとみられて いる。

一方、前回入札された2年物の271回債利回りは、一時0.72%まで上昇し た後、午後は水準を切り下げ、0.5bp低い0.705%で推移している。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)0.7%の2年利付国債(272 回債、9月債)の入札結果は、最低落札価格が99円93銭、平均落札価格は99 円93銭6厘。最低落札価格は、予想中央値(99円92銭5厘)を上回った。最 低と平均落札価格の差である「テール」は6厘となり、前回債の2厘から若干 拡大、応札倍率は3.85倍と前回債の3.30倍から上昇した。

ドル下落、ECBの利下げ観測後退

東京外国為替市場では午後の取引でドル売り優勢の展開となった。米国の 金融不安や原油相場の先高懸念を背景に、米景 気の先行き不透明感は払しょ くしきれず、じりじりとドル売り圧力が強まった。ドル・円相場は一時1ドル =108円台後半と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた109円49銭から ドルが水準を切り下げた。

米連邦預金保険公社(FDIC)が国内の銀行に対し、大口預金者の引き 揚げなど予想不可能な事態が起きた場合に備えて十分な資本を確保するための 危機管理計画を策定するよう促しており、サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン問題を背景とした金融危機に対する警戒姿勢は根強い。

来月に米金融機関の決算発表を控えて、業績見通しを下方修正する動きも 目立っており、ドルに強気の見方は醸成されにくい。

また、前日はニューヨーク原油先物相場が、米製油所の集中するメキシコ 湾に向けて進行しているハリケーン「グスタフ」の勢力が「カトリーナ」以来 で最強になるとの観測を背景に続伸。原油の先高警戒感もドルの上値を抑えて いる面がある。

半面、ECB政策委員会メンバーのウェーバー独連銀総裁は、26日にフラ ンクフルトでインタビューに応じ、「現在の金融政策はほぼ適切な水準にあり、 欧州での利下げに関する議論は時期尚早だと思われる」との見解を示した。

ECBの政策委員会メンバー、リープシャー・オーストリア中央銀行総裁 も27日に、訪問先のベルリンの大統領府で、インフレの脅威について、「以 前にも増して警戒が必要になる」と語っている。

ECB当局の発言を受けてユーロは底堅い推移となり、この日のユーロ・ ドル相場は一時1ユーロ=1.4807ドルと、3営業日ぶりの水準までユーロが上 昇。対円でも一時1ユーロ=162円01銭と、3営業日ぶりに162円台を回復す る場面がみられた。