不動産株に売り継続、たな卸資産の評価損拡大を懸念-市場は冷え込み

不動産株に売りが継続。フージャースコー ポレーションや日本綜合地所などマンション分譲各社が東証1部値下がり率上位 となったほか、三菱地所や三井不動産など大手も安い。9月からの秋需商戦を控 え、マンション市場の冷え込みによる影響が懸念された。販売価格の下落が強ま ればたな卸資産の評価損が今後急拡大する可能性もあると、不安視された。

午前終値は、フージャーが値幅制限いっぱいのストップ安となる前日比 1000円(12%)安の7030円。日綜合地所は25円(8.1%)安の283円と上場来 安値。シーズクリエイトは430円(12%)安の3260円。ゼクスは東証1部値下 がり率1位となった。

国内景況感が厳しさを増し、消費者の購入意欲減退でマンション販売は低迷 している。9-11月の秋需商戦を中心に下期にかけて新規販売が集中するもの の、第1四半期(2008年4-6月)業績の各社の契約進ちょく率が低かったた め、販売未達や値下げによる利益減への懸念が根強い。しんきんアセットマネジ メント投信の藤原直樹投信グループ長は「新興不動産が次々倒産しており、資金 繰りの不安が払しょくできない。買い手が付かない状況のなか、想定した値段で 物件が売れない会社が出ている」と語る。

一方、たな卸資産の低価法が今年度から適用されたことで、土地価格の下落 に伴う評価損の拡大も不安視されている。第1四半期での評価損はたな卸資産全 体に占める割合がおおむね1%未満とそれほど大きくなかったが、今後価格調整 が進むと評価損の拡大ペースが加速する恐れがある。このため、「前期の地価が 高い場面で積極的に仕込んだ会社は、たな卸資産の評価損などで特に厳しい」 (しんきんアセットの藤原氏)とされており、日綜合地所などの株価大幅安につ ながった。

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