景気低迷のスペイン:ECBが融資規定厳格化なら国内銀行に悪影響

スペイン経済は世界的な信用コスト急上昇 の影響でリセッション(景気後退)の瀬戸際にあるが、欧州中央銀行(ECB) が資金貸出規定を厳格化すれば、国内の市中銀行は一段と資金調達が難しくな る公算ある。

ウニクレディトによれば、スペインの銀行の資産担保証券(ABS)は890 億ユーロ(約14兆4000億円)で、ユーロ圏のほかのどの国より多い。ECB は短期金融市場への資金供給入札でABSを担保として受け入れている。

ECBの政策委員会メンバー、ルクセンブルク中央銀行のメルシュ総裁は 23日のインタビューで、流動性を調節するオペの規定をECBが変更する方針 を明らかにしたが、こうした動きはスペインにとって歓迎できるものではない。

イングランド銀行(BOE)の金融政策委員会(MPC)の元メンバー、 ウィレム・ブイター氏は、ECBの規定変更が「スペインの銀行の収益性と貸 し出し能力に悪影響を与える公算が大きい。一段の景気鈍化につながる可能性 がある」と指摘する。

不動産市況が悪化しているスペインでは、市中銀行が企業・個人向け融資 資金の調達をECBが供給する低コストの資金に依存している。ECBから資 金を借りられなければ、スペインの銀行は外国銀行からよりコストの高い資金 の調達を増やす必要に迫られる。

ECB政策委メンバー、ウェーバー独連銀総裁はフランクフルトで27日公 表されたインタビューで、ECBは融資規定を確実に「乱用されない」ように する必要があると述べた。

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