マース株が1年ぶり高値、新システム採用に流れ変わる-業績増額期待

パチンコ向けのプリペイドカードシステム 開発などを手がけるマースエンジニアリングの株価が反発。パチンコホール従 業員の玉箱運搬負担を解消する新プリペイドカードシステムが伸長しており、 今後2-3年間は高成長を継続できるとみられている。2009年3月期の業績予 想が増額されるとみた向きが、先回り的に買いを入れているようだ。

同社株は前日比120円(5.5%)高の2315円まで買い進まれ、2007年9月 11日以来、約1年ぶりの高水準に回復した。4-6月期(第1四半期)決算を 公表した8月5日以降に上昇基調に転換。直近安値の1422円から3週間程度で 6割超上昇し、一気に高値を更新した。

市場では「業界2位のダイナムが第1四半期中に新システムを10数台導入 したことをきっかけに、業界内で新システムを入れる動きが広がったようだ。 下半期は更に導入先が増えるとみられ、今来期業績は伸びる」(コスモ証券投 資調査部の岡敬シニアアナリスト)との見方が広がっている。

マースが2年前に投入した新システム「パーソナルPCシステム」は「ホ ールスタッフの日々の業務の7割超を占めていた玉積み・玉運びを無くし、ホ ール業務をサービス主体にすることを目的に開発された」(同社総務部の駒崎 智也IR担当)。人手不足に悩むパチンコホールにとって、同システムを導入 すると最小限のスタッフで効率良くホールを運営できるため、「人件費の大幅 な削減が可能となり、利益重視の経営を標ぼうできる」(駒崎氏)という。

業界内では当初、「出玉」を顧客の足元に積み上げた方がホール全体の活 気を高め、射幸心をあおるとの判断が多く、なかなか同システムは普及しなか った。しかし2008年に入り、ダイナムやマルハンなど全国でホールを展開する 業界大手が採用し始めると、追随する向きが増え、流れが変わったという。マ ースの第1四半期決算資料によると、期中に50件を導入、新システムを含めた マースのサイクルシステムの導入店舗数は1844で、市場シェア17.9%に達した。

コスモ証券では連結営業利益予想を2009年3月期が60億円(会社計画53 億円)、2010年3月期が70億円と設定。来期1株利益(EPS)を230円と見 込んでいる。岡アナリストは「現在の株価収益率(PER)10倍はあまりに割 安。20倍の4600円程度まで評価されてもおかしくない」と述べていた。

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