日本株は輸出中心に反発へ、米耐久財受注の増加を好感-閉塞感なお

東京株式相場は反発が予想される。7月 の米製造業耐久財受注が市場予想を上回ったことで、米国景気に対する懸念が 和らぎ、前日売られた自動車や電機など輸出関連株が買い戻されそうだ。また 米金融機関にも好材料が出ており、金融不安の後退から銀行株や証券株なども 上昇する公算が大きい。

米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の27日清算値は1万 2900円で、大阪証券取引所における同日の通常取引終値(1万2780円)に比 べて120円高。27日の日経平均株価は1万2752円96銭で取引を終えていた。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、米耐久財受注が予想外に増加し、 GSE(政府支援機関)にも楽観的な見方が広がりつつあり、「外部環境の改 善を好感した買いが先行するだろう」と見ている。ただ、国内外ともに景気先 行き不透明感は根強く、「市場参加者の間には閉塞感が浸透しており、積極的 に上値を買い進む展開とはなりにくい」とも予想した。

27日の日本株市場では、東証1部の出来高が概算で13億452万株、売買 代金が1兆3442億円となり、売買高は2日ぶり、代金は4日連続で今年最低 を記録していた。

7月米耐久財受注は増加

米商務省が27日に発表した7月の米製造業耐久財受注額は前月比1.3%増 と、前月と同じ伸び率(速報値は0.8%増)だった。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想中央値では前月から変わらずと見込まれていた。 変動の大きい輸送用機器を除く受注は0.7%増(前月2.4%増)。エコノミス ト予想のマイナスに反して、プラスを維持した。

米景気懸念がいったん緩和したことで、前日に軟調な展開を強いられたト ヨタ自動車やソニー、コマツなどの輸出関連株を買い戻す動きが優勢となりそ うだ。

GSE多額利益の見方、SWFがメリル出資上げ

このほか27日の米国では、住宅金融大手ファニーメイ(連邦住宅抵当金 庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)が新規の投資で多額の利益を 上げるとのアナリストの見方が出た。シティグループによると、ファニーメイ とフレディマックが買い入れるカレントクーポンの住宅ローン債券の利回りは、 両社の借り入れコストを40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回 っている。この格差が20bpを上回ったのは、2007年までの10年間では、98 年と03年の2回しかない。

クレディ・スイス・グループ(ニューヨーク)のアナリスト、モシュ・オ レンバック氏は「皮肉な事態だ」と指摘、両社の金利差益は引き続き拡大する 可能性が高いとの認識を示している。「ファニーとフレディから見ると、実際 には投資状況は好転している」と、同氏は述べた。

また、シンガポールの政府系投資会社テマセク・ホールディングスが米証 券大手メリルリンチへの出資比率を13-14%に引き上げるとともに、メリルの ジョン・セイン最高経営責任者(CEO)に「大きな信頼」を寄せていると表 明した。すでにメリルの筆頭株主だったテマセクは26日、メリルへの出資比 率引き上げについて米独禁当局の承認を受けた。

27日の米株式相場は、金融株などが主導する形で上昇した。ダウ工業株 30種平均が前日比89.64ドル(0.8%)高の11502.51ドルと続伸、ナスダック 総合指数は同20.49ポイント(0.9%)上げて2382.46と3日ぶり反発。

リコーやアコムが上昇へ、テレ東に売りか

個別では、米事務機器販売大手を買収すると発表したリコー、新規出店効 果や人件費削減などで6月中間期の連結純利益が前年同期比95%増となった白 洋舎が買われる公算が大きい。三菱UFJフィナンシャル・グループが子会社 化する方針を固めたと28日付の毎日新聞朝刊で報じられたアコム、ドイツの ファンド運用会社に自社保有する郊外型商業施設9物件を約260億円で一括売 却したと、28日付の日本経済新聞朝刊で伝わったケネディクスも上昇しそうだ。 アコムの報道については、会社側が現時点で決定した事実はないと朝方に発表 している。

半面、経営破たんした創建ホームズ向け債権5億5300万円について取立 不能・遅延の恐れが生じたと発表した新井組が下落しそうだ。番組内で販売さ れた枕について、赤外線効果や消臭効果が得られるとしたビーズが実際には使 われていなかったとして、公正取引委員会から景品表示法違反(優良誤認)で 排除命令を受けたテレビ東京も売られる可能性がある。

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