三菱電:太陽電池増産で新工場、500億円投資-11年度に能力3倍(2)

太陽電池世界6位の三菱電機は27日、2011 年度までに総額500億円を投じて太陽電池セルの新工場を建設すると発表した。 クリーンエネルギーである太陽光発電システムの世界的な需要増に対応するため 計画を見直し、生産能力を今秋の3倍近くに拡大、増産ペースも加速する。

太陽電池は、シリコンを材料とした正方形のセルをつなぎ合わせ、電極など を取り付けパネル状にしたもの。屋根などに設置し太陽光を電気エネルギーに変 換する。三菱電は中津川製作所(長野県飯田市)でセルを生産しており、足元の 生産能力は発電量換算で年間150メガ(メガは100万)ワット。

従来計画では、10月に年220メガワット、12年度中に年500メガワットへ 拡大する予定だったが、新計画では「11年度中に年600メガワット」に増やす。 中津川製作所に延べ床面積約2万4000平方メートルの新棟を建設、09年12月 に完成させる。セルの表面をガラスでコーティングし、配線加工などを施したモ ジュール(複合部品)を製造している京都の工場の生産能力も拡大する。

同社は、太陽光発電システムの世界市場が07年度に1950メガ(1.95ギ ガ)ワットと推計。記者会見した中村一幸常務は、「年率20%以上の成長市 場」と指摘、10年度は3600メガ(3.6ギガ)ワット、12年度には5500メガ (5.5ギガ)ワット程度へ成長すると予想している。

シェア10%目標

中村氏によると、太陽電池など太陽光発電関連事業の売上高も07年度の約 500億円から11年度には1700億円へ増える見込み。太陽電池の世界シェアも12 年をめどに、07年の3.2%から「10%程度に引き上げたい」という。国内外の販 売体制も拡充する。これまでは太陽電池の普及を促す補助金制度が充実している 欧州向けに主に輸出してきたが、今後は北米や国内を含むアジアにも力を入れる。

大和総研は昨秋発行したリポートで、太陽電池セルの世界販売額が07年の 1兆5000億円から10年は4兆5000億円になると試算。最大手の独Qセルズや 中国のサンテック、国内勢もシャープや京セラ、三洋電機などが競うように生産 量を増やしており、「09年には供給が需要を上回り、太陽電池モジュールの価 格は15-20%下落する恐れがある」(英HSBC証券は7月発行のリポート) との見方もある。

三菱電機株の27日終値は前日比7円(0.8%)高の930円。

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