債券は下落、高値警戒感から先物売り―入札控えて中期債も安い(終了)

債券相場は下落(利回りは上昇)。買い先 行で始まったものの、先物相場への高値警戒感から売りが優勢となった。あす 28日に実施される2年債入札や週末の重要経済指標発表を控えて、中期ゾーン などには持ち高調整の売りが出たもようだ。

リーマン・ブラザーズ証券の山下周チーフJGBストラテジストは、「前日 まで先物主導で相場は上げてきたが、きょうは短中期債を中心に重い展開となっ た。現物債の利回り低下がついていかないので、先物近辺で修正する動きとなっ た」と説明した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比12銭高の138円61銭で寄り付き、 直後に138円66銭の日中高値をつけた。その後は徐々に水準を切り下げて、午 後2時10分過ぎに日中安値138円1銭まで下落した。結局、41銭安の138円8 銭で引けた。9月物の日中売買高は4兆565億円。

先物9月物は前日までの2日間で80銭上昇し、連日で4カ月ぶり高値を更 新した。利回り曲線上では、先物価格に相当する7年ゾーンの低下が顕著となっ ていた。バークレイズ・キャピタル証券の森田長太郎チーフストラテジストは、 過去2日間の上昇により、「先物の割高さは、3月の米金融危機モード時の歴史 的な水準に接近しつつある」と指摘していた。

新発10年債利回りは一時1.445%

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.42%で寄り付いた後、いったんは横ばいの1.415%に戻した。その 後は徐々に水準を切り上げ、午後2時過ぎに3bp高い1.445%まで上昇。3時前 後からは2.5bp高い1.44%で推移している。

岡三アセットマネジメント債券運用部長の山田聡氏は、「前日に20年債入 札で需要を確認しており、それほど下押しはしていない。1.4%を意識して漂う 感じ。景気悪化、金融不安などあるが、国内株もここから一段と売っていく感じ でもない。今週は経済指標発表を控えており、次の材料待ち。月末に向けて需給 が締まる可能性もある」と説明した。

中期債相場も下落。新発2年債利回りは2bp高い0.71%、新発5年債利回 りは3bp高い1.005%で推移している。岡三証券シニアエコノミストの坂東明継 氏によると、「ポジション(持ち高)調整の売りだろう。今夜の米国市場の状況 次第で、あす朝にもヘッジ売りが出てくる可能性はある」という。

あす2年債入札、クーポンは0.7%か

財務省はあす28日、2年利付国債の入札を実施する。表面利率(クーポ ン)は前回債より0.1ポイント低い0.7%が見込まれている。発行額は前回債と 同額の1兆7000億円程度。

坂東氏は、「入札自体は無難な結果だろう。2年債入札が荒れるということ はあまりない。相場にとっては中立」と予想。「もともと投資家は資金が余って おり、基本的には押し目待ちだが、なかなか買えていないので、とりあえず2年 債に資金を移すという動きが考えられる。きょう2年債利回りが0.7%台に乗っ たので需要はあると思う」と語った。

市場では、「クーポン水準は足りないが、投資家の需要が根強い。無難な入 札を予想する」(三菱UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏)などの声が 聞かれた。

--共同取材:進藤優 Editor:Hidenori Yamanaka,Hidekiyo Sakihama

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