シンガポールのテマセク:3月通期は純利益倍増-資産売却が寄与(2)

シンガポールの政府系ファンド(SW F)、テマセク・ホールディングスが26日発表した2008年3月通期決算は、 純利益が前年と比べほぼ倍増した。エネルギー事業などの資産売却を進め、株 式のリターン(投資収益率)低下を補った。

テマセクの年次報告書によれば、純利益は182億シンガポール・ドルと、 前年の91億シンガポール・ドルから増えた。同社は3月、シンガポールの電 力会社、テュアスパワーを42億4000万シンガポール・ドルで売却した。

30年以上前の設立後の年間投資リターン平均は18%。好調な収益が、弱 気相場のなかで米証券大手メリルリンチや英銀大手バークレイズなどの株式取 得に向けた資金調達の助けとなった。信用市場の事実上の崩壊に伴い、金融大 手の株価は低迷し、世界の株式相場では過去1年間に時価総額で9兆米ドル相 当が失われている。

テマセクは同日、同社の単独株主であるシンガポール財務省が100億シ ンガポール・ドルの資金を注入したと発表。テマセクのS・ダナバラン会長が 21日明らかにしたところでは、3月通期の同社の保有資産は前年比13%増の 1850億シンガポール・ドル。前年は1640億シンガポール・ドルだった。

テマセクは320億シンガポール・ドルを新規投資に充てる一方、170億 シンガポール・ドル相当の資産を売却した。前年はそれぞれ160億シンガポ ール・ドル、50億シンガポール・ドルだった。株主リターンは時価ベースで 7%上昇にとどまり、伸び率は前年の27%から鈍化した。