米ブロードコム:米AMDのデジタルTV事業買収で合意(2)

半導体メーカーの米ブロードコムは25 日、世界2位のプロセッサー(MPU、超小型演算処理装置)メーカー、米ア ドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)からデジタルテレビ向け半導体 事業を1億9280万ドル(約210億円)で買収することで合意した。デジタル 放送への移行に伴い需要が見込まれる低価格モデル向け半導体の拡充を図る。

ブロードコムは、同事業の530人余りの従業員と、ソニーや世界最大の テレビーメーカーの韓国のサムスン電子などといった顧客をそのまま引き継ぐ。 同社の発表によると、買収は10-12月期に完了の見通し。

米国が来年デジタル放送に移行するのに伴い、従来の機器が使用できな くなることで安価なデジタルテレビの需要が高まるなか、ブロードコムは大口 顧客を取り込む機会に直面している。

パシフィック・クレスト・セキュリティーズのアナリスト、ルービン・ ロイ氏は電話インタビューで、「今回の合意によって少なくとも同社は、ソニ ーやサムスンという一流企業との交渉の場を得る公算だ」と指摘、同事業はこ れまで「ソニーと良好な関係を築き上げてきている」と語った。

この日の米株式市場でブロードコム株は1.25ドル(4.6%)安の26.17 ドルで終了。AMD株は12セント(2.1%)高の5.93ドルで引けた。

両社がこの日の電話会議で明らかにしたところによると、AMDのデジ タルTV事業は赤字となっており、ブロードコムの来年の利益を希薄化させる ことになるもようだ。

AMDは2006年に米グラフィックチップメーカー、ATIテクノロジー ズを54億ドルで買収したことに伴い、デジタルTV向け半導体事業を取得し た。今回の売却は、ATI買収で債務が膨らんだことに伴うコスト削減の一環 となる。製品開発の遅れで値下げを余儀なくされ、業界最大手の米インテルに リードを広げられており、AMDは過去7四半期利益を計上していない。