東京外為(予想):ドル上値重い展開か、原油反発や米信用不安重し

東京外国為替市場ではドルの上値が重い展 開となりそうだ。ドル・円相場は早朝の取引で1ドル=109円台前半と、前日の ニューヨーク時間午後遅くに付けた109円30銭付近で推移。米国の一部金融機 関の業績懸念が強まったほか、原油相場が反発したことから、景気の先行き不 透明感が再び強まりドルに強気の見方は醸成されにくくなっている。

原油反発や米信用不安

クレディ・スイス・グループのアナリスト、トマス・ギャラハー氏は25日 の調査リポートで、保険最大手の米アメリカン・インターナショナル・グルー プ(AIG)が7-9月(第3四半期)決算で、米住宅市場混迷に関連する評 価損の影響から24億1000万ドルの赤字を計上する可能性があると指摘した。

これを受けて、米株式市場ではAIGの株価が1995年以来の安値に落ち込 むなど、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景とした 信用不安が再び意識されやすくなった。

また、前日のニューヨーク原油先物相場は、グルジア情勢が緊迫化すると の懸念を背景に上昇。信用不安に加えて、原油価格の上昇が個人消費を中心に 米経済を圧迫するとの警戒感もあり、ドルの上値が抑えられそうだ。

前日のドル・円相場は東京市場で一時110円29銭(ブルームバーグ・デー タ参照、以下同じ)までドルが上昇していたが、海外市場で109円02銭まで急 速に軟化している。

ユーロ・ドル相場も一時1ユーロ=1.4697ドルと、20日以来の水準までド ルが値を戻していたが、1.4808ドルまで押し戻され、1.47ドル台半ば近辺でこ の日の東京時間早朝の取引を迎えている。

米株安でリスク回避姿勢も

米国の信用不安や原油相場の先高懸念が強まるなか、前日の米国株式相場 は下落。株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE) のボラティリティ指数(VIX指数)は19日以来の水準に上昇した。

損失リスクを伴う投資先の代表格とされる株式への警戒感が強まったこと で、外為市場ではリスク選好的な高金利通貨買い・円売りの動きが収縮。海外 市場では円の買い戻しが進みやすい面もあった。

前日のユーロ・円相場は一時1ユーロ=161円15銭と、21日以来の水準ま でユーロ安・円高が進行。この日の東京市場でも引き続き161円台前半で円が 強含みに推移している。

東京時間の取引では原油相場とアジア株の動向をにらみながら、投資家の リスク回避姿勢が強まった場合は円の買い戻しに圧力がかかりやすくなりそう だ。

米指標見極め

一方、全米不動産業者協会(NAR)が25日に発表した7月の中古住宅販 売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比3.1%増の年率500万戸と、 ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の491万戸を上回った。

ただ、住宅販売在庫は過去最大の467万戸に増加しており、現在の販売ペ ースで11.2カ月分に相当する。NARは需給バランスの取れた市場環境が5- 6カ月分と指摘している。7月の中古住宅価格(中央値)は前年同月比7.1%下 落の21万2400ドルだった。

この日の米国時間には7月の新築住宅販売など住宅関連の経済指標が発表 されるほか、8月の消費者信頼感指数が発表される。