債券は上昇、先物買い戻し急増で-10年債利回り一時1.4%接近(終了)

債券相場は上昇(利回りは低下)。前週末 の米国債相場の下落を受けて、売り先行で始まった。しかし、その後は、先物市 場を中心に買い戻しが膨らんで相場は上昇に転じた。先物は終値ベースで138円 台を回復したほか、新発10年債利回りは一時1.405%まで低下して、約4カ月 ぶりの低い水準をつけた。

BNPパリバ証券の山脇貴史シニア債券ストラテジストは、先物主導で堅調 となった債券相場について、「取引が細る中、現物債が動く前に、来月に見込ま れる先物市場の限月交代を控えて、買い戻しが入ったのではないか」と説明した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前週末比28銭安の137円41銭で寄り付 いた。137円38銭まで下げた後は水準を切り上げ、午前の終了前には138円39 銭に上昇し、4月21日以来の高値をつけた。午後は高値圏でのもみ合いとなり、 結局は41銭高の138円10銭で引けた。9月物の日中売買高は5兆2171億円。

RBS証券シニアストラテジストの市川達夫氏は、「チャート・ポイントを 見ながら先物主導で値を上げた。先物オプションのヘッジなどで取引業者がショ ート(売り建て)を踏まされた形で買いが入った。もっとも、現物債は、あすの 20年債入札を控えて、それなりにヘッジ売りも出ている」と述べた。

新発10年債は一時1.405%に低下

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前週末比2ベーシスポイン ト(bp)高い1.465%で取引開始。その後は、急速に水準を切り下げ、一時は4bp 低い1.405%に低下。新発10年債利回りとしては、4月21日以来の低水準をつ けた。午後は、1.405-1.43%のレンジで推移。3時10分過ぎからは1.5bp低い

1.43%で推移している。

新発5年債利回りは一時0.98%に低下したが、午後3時過ぎは2bp低い

0.995%で推移している。一方、新発20年債は前週末比変わらずの2.11%で取 引されている。

あす20年債入札、クーポン2.1%に低下か

財務省はあす26日、20年債入札を実施する。表面利率(クーポン)は、前 回7月24日入札の103回7月債より0.2ポイント低い2.1%が予想されている。 あす朝方に相場が調整すれば、0.1ポイント低い2.2%となる可能性もある。発 行額は前回債と同じ8000億円程度。

市場では、「今のままだとクーポンは2.1%になりそうだ。絶対水準は物足 りないが、5年や7年ゾーンと比べると20年債は割安に見える。7年からの入 れ替えなどで、入札自体は大丈夫だろう」(山脇氏)などの声が聞かれた。

三菱UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏は、「絶対金利水準を重視 する投資家が多いゾーンだけに、水準不足は消化懸念につながりやすい」としな がらも、①月末に大幅な年限長期化需要②来月の大量償還対応需要-などを挙げ、 好需給を背景に無難な結果を予想している。