北京五輪後に秋風、米国金融は要注意の季節に-三井住友海上・高野氏

三井住友海上火災保険投資部の高野徳義グ ループ長は、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、北京オリンピッ ク後の金融市場では国内外の景気の弱さがより意識され始めるうえ、米国の金 融問題も何が起こるか分からない要注意の時期に入るとしたうえで、「水準に 目をつぶって債券を買わざるを得ない場面が出てくる」との見方を示した。

景気の減速度合い:

「信用リスクの高止まりと銀行の貸し渋り、オリンピック後のけん怠感と、 秋風が吹き始めている。地方金融機関の株価が弱いなか、9月期末に向けて企 業の資金繰り倒産が増えるリスクもある。企業業績は下方修正される可能性が 高く、個人消費も手控えとなれば、景気の減速度合いも増してくる」

米金融不安くすぶる:

「米金融機関の損失処理の流れは1990年代の日本に似てきている。金融市 場全体は落ち着いているようにも見えるが、あちこちで煙がくすぶっており、 鎮火していない。何がどう連鎖するか分からない怖さがある。米大統領選前だ から何も起こらないとは言えない。要注意の時期に入ってくる」

債券相場こう着:

「こういう不透明な状況では、金利はなかなか上昇しない。米国が金融機 関に公的資金を投入すれば世界の債券安になるが、抜本策が出ない限り債券は 売れない。ただ、金融政策も打つ手がなく、中短期債利回りの低下は限界的。 利回り曲線上では10年債の1.4%を買っていくのも難しい」

嵐の前の静けさ:

「ただ、今の米国市場は何が起こってもおかしくない。原油安でオイルマ ネーの動きが鈍り、規制に縛られた市場は身動きが取りづらくなっている。水 準に目をつぶって債券を買い進まざるを得ない場面がどこかで出てくるのでは ないか。今は何かのショックに備えた嵐の前の静けさかもしれない」

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