帝人株が高い、再生原料の利用増によるコスト改善期待-環境経営強化

合繊大手の帝人の株価が、一時前週末比11 円(3.2%)高の353円まで上げた。世界的な資源価格の高騰を受け、衣料用ポ リエステル繊維事業で使用済み素材のリサイクルを本格化させている。コスト競 争力改善による業績期待や、環境対応への取り組みなどが評価された。もっとも、 事業構造そのものの改革を求める声も根強く、午前終値は2.1%高の349円とや や伸び悩み。

25日付の日本経済新聞朝刊は、帝人が国内で生産している衣料用ポリエス テル繊維の原料を、2011年度までにすべて古着など再生原料に転換すると報じ た。再生原料の製造コストは通常の石油由来原料より2割以上高かったが、原油 高騰で差が縮まってきたという。また、環境に配慮した原料として、アパレルメ ーカーからの需要も増えているとしている。

同社では、こうした方針は昨年末からすでに対外的に明らかにしていると指 摘。「環境経営を標榜する中で、今後もエコ原料化の流れに弾みをつけたい」 (広報・IR室の本多信之氏)という。エコ原料の糸を利用した衣料を着用した 場合、取引先にも環境対応をアピールできる、などと提案しているそうだ。

アナリストは構造改革求める

アナリストらの間では、CSR(企業の社会的責任)活動を評価する一方、 再生ポリエステル原料を使ったポリエステル繊維事業に経済性はないとの見方が 出ている。野村証券金融経済研究所の西村修一アナリストも、「全社の業績の足 を大きく引っ張っており、すでに事業性を失っているポリエステル繊維事業の構 造改革をいかに早く進めるか、という点が重要」と話していた。

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