日本株は上げ拡大、輸出関連や金融高い-金融庁の個人優遇案に期待も

週明け午前の東京株式相場は、上げ幅を広 げる展開。原油急落や円安・ドル高基調を背景に収益圧迫懸念が和らぎ、ホン ダや京セラなど輸出関連株が高く、ブリヂストンなどゴム製品株、三井化学な ど化学株も買われている。また、米国の金融不安がひとまず緩み、三菱UFJ フィナンシャル・グループなど金融株も買い戻されている。金融庁が来年度の 税制改正要望で、高齢者の株式取引を中心とした優遇策を検討していると一部 で伝わったことも、個人投資家などの買いを誘い、相場を押し上げている。

午前10時21分時点の日経平均株価は前週末比278円79銭(2.2%)高の 1万2944円83銭、TOPIXは同28.69ポイント(2.4%)高の1245.11。東 証1部の出来高は概算で4億9782万株、売買代金は4979億円。値上がり銘柄 数は1459、値下がりは168。業種別33指数は31業種が上昇し、2業種が下落。

東洋証券情報部の檜和田浩昭ストラテジストによると、「原油先物相場の 急落に加え、バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が今後インフレ 圧力が鈍るとの見通しを示し、インフレによる世界景気の減速懸念が弱まって いることが好影響を与えている」という。

金融庁の個人投資家優遇策案

23日付の日本経済新聞朝刊は、金融庁が2009年度の税制改正要望で、高齢 者の株式取引について500万円以下の譲渡益と100万円以下の配当金は非課税 にする方針だと報じた。月内にも財務省に提出する要望案を引用する形で伝え た。取材源は明らかにしていない。報道によると要望は、個人金融資産が潤沢 な高齢者を中心に手厚い優遇措置を講じ、東京市場の活性化を促すのが目的。

市場では、「報道された株取引優遇策の実現を期待した先回り的な買いも、 個人投資家などから入っている。ただ、買いの広がりと持続性を持たせるため には高齢者だけでなく、若年層も含めた個人の優遇策が望まれるところ」(東 洋証の檜和田氏)との声が聞かれた。

トーア紡や不動産ファンド関連が値上がり上位に

個別では、機能性繊維や医薬中間体が好調で08年6月中間期の連結純利益 が前年同期比36%増となったトーア紡コーポレーションが急反発し、東証1部 の値上がり率上位に顔を出す。ジョイント・コーポレーションやパシフィック ホールディングスなど不動産ファンドを主力とする銘柄も上昇率上位。モルガ ン・スタンレー証券が投資判断を強気に引き上げた日本通運は反発。

半面、モルガンS証が目標株価を引き下げたヤマトホールディングス、福 山通運がともに安い。メリル・リンチ日本証券が投資判断を弱気に引き下げた ブラザー工業は5日続落。原油急落による収益懸念を背景に、国際石油開発帝 石ホールディングスや伊藤忠商事、新日鉱ホールディングスといった資源関連 株も軟調な展開を強いられている。