IHI:新型インフルエンザワクチン製造法を共同開発-子会社で(2)

(IHI側の追加出資やワクチン製造計画の詳細などを追記します)

【記者:松井 博司】

8月22日(ブルームバーグ):巨額の赤字発生で特設注意市場銘柄に指定さ れているIHIは22日、薬品ベンチャー企業と共同で新型インフルエンザワクチ ンの製造技術を開発したと発表した。この薬品ベンチャー企業からは製造設備の 設計をこのほど受注、近く建設も請け負う見込み。抗体医薬品用のプラント事業 の本格展開を目指す。

共同開発の相手企業は、UMNファーマ(秋田市、資本金約19億円)。IH Iのバイオプラントを手掛ける子会社、IHIプラントエンジニアリングととも に昨年から米企業のライセンスを導入して新型インフルエンザワクチンの新たな 製造技術を開発していた。UMNファーマには約2億円(比率1.93%)を出資、 医薬品の治験が完了した段階で、さらに2億円程度の追加出資も検討する。

IHIによると、開発した新型製造プラントは「細胞培養法」と呼ばれる製 法で、ワクチンの製造期間を大幅に短縮できるのが最大の特徴。既存の設備では 約半年かかった新型インフルエンザワクチンの製造期間を約8週間に短縮し大量 生産が可能になるという。

UMNファーマでは現在、同プラントで製造したワクチンの第Ⅰ/Ⅱ相臨床 試験中で、年内に結果を得る予定。第Ⅲ相の試験を経て2011年の年央には供給開 始できる準備を整える。並行して製造準備を行う予定で、秋田市の工業団地に工 場建設用地1.3ヘクタールをすでに取得。10年稼働を目指し09年初めには第一 期の工場建設に取りかかり、年間1000万人分のワクチン製造能力を整える計画だ。

UMNファーマではアジア諸国へのワクチン供給も念頭に置いており、新型 肺炎(SARS)用ワクチンにも、この製法を適用させたい考え。IHI側は今 後、こうした抗体医薬市場が年7%のペースで成長していくとみており、UMN ファーマがアジア諸国に製造拠点を設ける際に、プラント供給を狙っている。