日本株は下げ渋る、商社など資源関連押し上げ-円高で輸出関連は安い

午前半ばの東京株式相場は売り一巡後、 短期的な売られ過ぎ感からやや下げ渋る動き。商品市況高を受けて三井物産や 住友金属鉱山、大平洋金属など資源関連の上昇が相場を支えている。一方、円 高による業績懸念からトヨタ自動車や東芝など輸出関連株が下落。根強い信用 不安から、みずほフィナンシャルグループや三井住友フィナンシャルグループ やオリックスなど金融株も安い。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦次長は、「きのう東京市場終 了後の香港市場の下げが厳しかった。さらにドル高・原油安の流れも足元で反 転しており、この流れが来週いっぱい続く可能性がある」と指摘した。きのう の香港ハンセン指数が前日比2.6%安となったのは、「オリンピック後の中国 景気動向を懸念している」(同氏)という。

午前10時18分時点の日経平均株価は前日比25円22銭(0.2%)安の1 万2726円99銭、TOPIXは1.90ポイント(0.2%)安の1222.63。東証1 部の売買高は概算で5億6378万株。値上がり銘柄数は647、値下がり884。東 証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が11、値下がり22。

円高と原油高

きのうのニューヨーク外国為替市場では、ドルが対ユーロや対円で下落。 金融機関の評価損がさらに膨らむとの観測に加え、原油価格の上昇で米景気減 速が長引くとの見方から売りが出た。東京時間午前は1ドル=108円台半ばと、 8月13日以来の円高水準で推移している。

シティグループのアナリスト、プラシャント・バーティア氏は20日付の リポートで、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスとゴールドマン・サッ クス、モルガン・スタンレーの3社が合計で64億ドルの評価損を計上すると の予想を示した。「決算時期を前にして、損失計上観測が出るスピードが速い 印象」(SMBCフ証の松野氏)とされている。

大和証券SMBCグローバル・プロダクト企画部の西村由美情報課次長は、 「大手銀行株の下げが指数の重荷。日経平均は7月の節を割り込んでいること もあり、まとまった買いが入りづらい」としていた。日経平均は7月の取引時 間中の安値1万2671円もきょう割り込み、チャート上からは3月安値後の2 番底が確認できない状況となっている。

一方、ニューヨーク原油先物相場は、前日比5.62ドル(4.9%)高の1バ レル=121.18ドルと急騰。ドルの下落に加え、米国とポーランド間で20日に ミサイル防衛網に関する合意が調印されたことで、ロシアが原油輸送を中断す る可能性があるとの懸念が強まった。ドル下落でインフレヘッジの買いが強ま り、ニューヨーク銅先物相場は過去半年で最大の上げとなった。

TBSなど安い、資源関連は上昇

個別銘柄では、モルガン・スタンレー証券が目標株価を引き下げたTBS やフジテレビジョンが安い。08年6月期の連結純利益が従来予想を下回ったも ようと発表したあいホールディングス、6月中間の連結決算は45億円の最終 赤字となった福田組がそろって急落。

半面、商品市況高による収益期待から、三井物産や三菱商事、住友金属鉱 山、大平洋金属などが東証1部売買代金上位で軒並み高い。業績予想を増額し てきのう値幅制限いっぱいのストップ高となっていた日本電工は、売買を伴っ て続伸。