リプスキーIMF筆頭副専務理事:主要国経済は今年下期に減速へ

国際通貨基金(IMF)のジョン・リプ スキー筆頭副専務理事は世界の主要国の成長率は今年7-12月(下期)に減 速する公算が大きく、各国中銀当局者にとって2008年は「極めて厳しい」年 になるとの見解を示した。

同筆頭副専務理事は21日、米ワイオミング州ジャクソンホールでブルー ムバーグラジオとのインタビューに応じ、「状況は急激に変わりつつある」と 指摘、「ユーロ圏経済は4-6月(第2四半期)にマイナス成長に陥り、英国 をはじめ多くの欧州諸国で景気の減速傾向が目立っている」とした上で、米国 についても「第2四半期の成長率は加速したものの、今後大きく減速する可能 性が高い」と語った。

リプスキー筆頭副専務理事は、米カンザスシティー連銀主催の会合で、 景気減速と同時にインフレ加速が見られることで、欧州中央銀行(ECB)は 金融政策のかじ取りがより一層困難となっていると指摘。ユーロ圏経済は、イ ンフレ加速に伴う購買力の低下を背景に、第2四半期はマイナス成長となった。

同筆頭副専務理事は「インフレ率が中期的な目標を大きく上回る一方で、 潜在成長率を下回る成長ペースへの明確な下降局面に直面するのは、ECBに とってこれが初めてだ」とし、「いわば、欧州通貨統合にとって大きな試練 だ」と語った。

さらにブルームバーグテレビジョンとの別のインタビューで、新興市場 経済ではインフレ加速を受け、中銀はさらなる物価上昇を回避するため、新た な手段を講じる必要に迫られる可能性があるとの考えを示した。中国当局者に 対しては、「より柔軟性の高い」為替政策を採用することが、世界経済減速の なかでの経済運営を助けることになるとの認識を示した。

一方、同筆頭副専務理事は、IMFはグルジアに調査団を派遣し、同国と ロシアの軍事衝突に伴う経済的影響を見極める方針を示した。結果次第では、 グルジアへの金融支援につながる公算もあると述べた。

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