米国債:2年債下落、週間の新規失業保険申請件数の減少で売り(2)

米国債市場の2年債相場は6営業日 ぶりに下落。朝方発表された週間の新規失業保険申請件数が減少し たことに加え、政府による米住宅公社ファニーメイ(連邦住宅抵当金 庫)とフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の救済観測が広がった ことが背景。

16日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)が 前週比1万3000件減の43万2000件となったことを受け、2年債利回 りは3カ月ぶりの低水準付近から上昇した。2年債に対する10年債金利 の上乗せ幅は前日付けた14週ぶりの大幅水準から縮小した。

サントラスト・バンクの個人資産運用部門ストラテジスト、アンデ ィ・リッチマン氏は「米国債がやや買われ過ぎていた状況だったのに加 え、週間の新規失業保険申請件数は予想より良かった」と指摘。「米国 債は現在、やや割高となっており、政府機関債がより魅力的にみえる」 と付け加えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後4時8分現在、2年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇し2.31%。2年債価格(表面利率2.75%、償還期 限2010年7月)は4/32下落し100 26/32。10年債利回りは2bp上昇 し3.83%。

トレーダーが相場の方向感の変化を予想するために使用するモーメ ンタムは2年債相場がいわゆる買われ過ぎの水準に接近しつつあること を示唆している。

ファニーメイとフレディマック

ドゥワイト・アセット・マネジメント(バーモント州バーリント ン)のチーフ・エコノミック・ストラテジスト、ジェーン・キャロン氏 は、「相場はいくつかの抵抗線に差し掛かっている」と指摘。「経済指 標は買いを誘発するほど弱くなかった」と付け加えた。

ファニーメイの社債のスプレッド(同年限の米国債に対する上乗せ 金利)は3日連続で低下。米国債よりもファニーメイ債が選好されてい ることが示唆された。ブルームバーグがまとめた統計によると、ファニ ーメイの社債5年物の米5年債に対するスプレッドは2.3bp縮小し

85.3bp。これは7月21日以来で最小。

一方、ファニーメイとフレディマックの株価は大幅下落している。 2007年年初以来の銀行ならびに証券各社の評価損と信用市場の損失は合 計で5000億ドルを上回っている。

債券ファンド大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメ ント(PIMCO)の債券マネジャー、ポール・マカリー氏はワイオミ ング州ジャクソンホールでのブルームバーグテレビジョンとのインタビ ューで、ポールソン財務長官が政府の救済条件を明確にするまでは、現 在の金融危機は「改善ではなく、悪化する一方だ」との見方を示した。

原油相場がバレル当たり6ドル近い上昇となるなか、トレーダーの 今後10年間のインフレ期待は約2週間ぶりの高水準に高まった。10年 物インフレ連動国債(TIPS)と同期間の通常国債の利回り差は2.23 ポイントに拡大した。18日には2.16ポイントだった。

原油相場が急伸

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されている原油先物 10月限は1バレル=121.18ドルで終えた。米国とポーランド間のミサイ ル防衛網に関する合意調印で、ロシアが原油輸送を中断する可能性があ るとの懸念が背景だった。商品で構成するロイター・ジェフリーズCR B指数は3.7%上昇し、今月1日以来の高水準を付けた。一方、主要6 通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は低 下した。