東京外為:ドル下落、米信用不安や原油上昇が重し-109円台割り込む

東京外国為替市場ではドルが下落。ドル・ 円相場は午後の取引で一時1ドル=108円64銭(ブルームバーグ・データ参照、 以下同じ)と、13日以来、約1週間ぶりに109円台を割り込んだ。米大手住宅 金融公社に絡む信用不安や原油相場の上昇を背景にドルに強気の見方が醸成さ れにくく、徐々に売り圧力が強まる格好となった。

三井住友銀行市場営業部の高木晴久グループ長は、欧州やオセアニアの利 下げ観測を背景にドルが買い戻されていたが、実際の利下げ時期とペースが次 の焦点となるなか、目先はドル買い持ち高の調整が進みやすいと指摘。そのう えで、「相場は原油を中心とした商品市況の影響を受けやすく、上昇となれば、 ドル売り方向に引っ張られる可能性がある」とみている。

原油の下落一服、ドル買い戻し一服か

ニューヨーク原油先物相場は7月に1バレル=147ドルを超えて、過去最高 値を更新したあと下落基調が継続。原油市場に向いていた資金の還流がドルの 上昇につながっていた。しかし、足元では原油相場の下げ渋りを背景にドル上 昇の勢いは鈍化。徐々にドルの上値が抑えられ、この日の東京市場では、下値 を探る動きが強まった。

東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネジャーは、 原油相場の下落が一服して、再び上昇基調に入る可能性も警戒され、ドル売り 再開の懸念材料になっていると指摘する。

ドル・円相場は前日の海外市場で110円台前半までドルが値を戻したあと、 109円台後半まで下落。この日の東京市場では午前の取引で109円台後半を中心 に上値の重い展開が続いていたが、午後には下げ足を速め、109円台半ば近辺に 控えていたとされる損失を限定するためのドル売り注文を巻き込んで、108円台 後半まで一段安となった。

市場では、「109円ちょうどをドル安方向にクリアに抜けてくると、108円 台前半までのドル安・円高進行が視野に入ってくる」(三井住友銀・高木氏) との指摘が聞かれている。

ドルは対ユーロでも売りが加速し、ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=

1.4826ドルと、4営業日ぶりの安値を付けている。

この日のユーロ・円相場は午後の取引で一時1ユーロ=160円90銭と、2 営業日ぶりのユーロ安値を付けている。

米信用不安くすぶる

一方、米紙ウォールストリート・ジャーナルは20日、住宅金融大手フレデ ィマック(連邦住宅貸付抵当公社)の幹部が米財務省の当局者らと同日に会合 を予定していると報道。これを受けて、同日の米国市場ではフレディマックの 国有化観測が広がり、同社とファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の株価が急落 した。

さらに、前日には全米抵当貸付銀行協会(MBA)が15日までの1週間の 住宅ローン申請指数(季節調整済み)を発表しているが、前週比1.5%低下の

419.3と、2000年12月以来の低水準に落ち込んでいる。

そうしたなか、この日の米国時間には新規失業保険申請件数やフィラデル フィア連銀の製造業景況指数が発表される。東海東京証の二瓶氏は、米景気の 先行き不透明感はぬぐい切れていない」としたうえで、目先はドルに弱気の材 料に反応しやすく、経済指標の内容が警戒されるという。

--共同取材:曽宮一恵 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、 Hidenori Yamanaka

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