みずほ総研・草場氏:貿易収支は来月に赤字に転じてもおかしくない
伊藤辰雄、吉川淳子みずほ総合研究所の草場洋方シニアエコ ノミストは21日、ブルームバーグテレビジョンに出演し、7月の貿易統計の結 果を受けて、以下のようにコメントした。
「原油等の価格が、足元ちょっと下がっているが、前年比ではかなり上がっ ているので、場合によっては、来月あたりに貿易赤字に転じてもおかしくない かもしれない」
対米輸出は「このところずっとマイナス基調が続いているが、今月につい ても相変わらず自動車が弱い。米国の個人消費がかなり弱含んでおり、ガソリ ン価格が上がり、自動車の需要が落ちているので、この基調は今月も変わらな かった」
対アジアは「先月にかなり伸びが鈍化したが、今月については2けたプラ スで、特に半導体などこれまで若干弱含んでいた財が伸びている。日本のIT (情報技術)関連の生産は今、調整含みだが、場合によっては一巡しつつある のかもしれない。ポジティブな材料になるかもしれない」
対欧州連合(EU)は「輸出数量はほとんど伸びていないで、価格が若干上 がっている。需要という意味ではそれほど強くない。鉄鋼や化学などでじわじ わと価格転嫁しているので、EUも景気そのものが相当弱含んでいるので、輸 出は心配な状況だ」
「世界的に需要が伸びない中、輸出価格が上がりにくい。一方、輸入価格 は原油をはじめとしてかなり上がっているので、企業の交易条件はかなり厳し い状況がしばらく続く」
財務省が21日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、7月の貿易 黒字額は前年同月比86.6%減の911億円だった。
--共同取材 君塚靖 Editor:Hitoshi Ozawa、Masahiro Hidaka
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