東京外為:ドルじり安、米信用不安や原油上昇が重し-109円台後半

午前の東京外国為替市場ではドルがじりじ りと値を下げる展開。ドル・円相場は一時1ドル=109円56銭(ブルームバー グ・データ参照、以下同じ)と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた109 円86銭からややドルが水準を切り下げて推移。米大手住宅金融公社に絡む信用 不安や原油相場の上昇を背景にドルに強気の見方が醸成されにくく、上値が抑 えられる展開となっている。

三菱東京UFJ銀行市場業務部の金成大介上席調査役は、原油相場の下落 が一段落したということで、次の材料を探る様子見の局面になっていると指摘。 そうしたなか、ドル・円相場については「19日に発表された米国の住宅関連指 標を見ても分かる通り、米国の景気自体は良くないというのは事実で、その意 味では110円より上はなかなかしんどい」といい、110円台には国内輸出企業の ドル売りなどもあり、上値が重いとみている。

ドル買い戻し一服か

米紙ウォールストリート・ジャーナルは20日、住宅金融大手フレディマッ ク(連邦住宅貸付抵当公社)の幹部が米財務省の当局者らと同日に会合を予定 していると報道。これを受けて、同日の米国市場ではフレディマックの国有化 観測が広がり、同社とファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の株価が急落した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレジデン トは、きのうは米住宅金融公社に絡んだ話で同社の株価が20%以上下落してお り、「ドルにとってはネガティブな材料」と指摘する。

また、ニューヨーク原油先物相場は7月に1バレル=147ドルを超えて、過 去最高値を更新したあと下落基調が続き、ドルの買い戻しにつながっていたが、 足元ではやや原油相場が下げ渋りとなっており、ドル上昇の勢いが鈍化してい る面もある。

前日のドル・円相場は一時110円27銭までドルが値を戻す場面も見られた が、109円台後半まで下押される展開となった。

米景気動向を見極め

さらに、前日には全米抵当貸付銀行協会(MBA)が15日までの1週間の 住宅ローン申請指数(季節調整済み)を発表しているが、前週比1.5%低下の

419.3と、2000年12月以来の低水準に落ち込んでいる。

この日の米国時間には新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀の製 造業景況指数が発表される予定で、指標の弱含みが金利低下につながる可能性 があり、積極的なドル買いの動きは見込みにくい。

ユーロ動向がカギ

一方、ドイツ経済技術省が、同国経済の見通しが「暗くなった」と指摘し たうえで、景気拡大は緩やかなものにとどまるとの予想を示すなど、ユーロ圏 の景気減速懸念も根強い。このため、前日の欧州債市場では独10年債相場が強 含みとなり、欧州金利の先安観を背景にユーロ買いも盛り上がりにくい。

三菱東京UFJ銀の金成氏は、「欧州の景気が減速してきているなか、投 資家のポートフォリオをみると、ユーロの買い持ちがかなり残っているといっ た状況で、しばらくはユーロの調整期間が続く」と指摘。ドル・円相場はユー ロの動向に左右される展開を見込んでいる。

ユーロ・ドル相場は前日の取引で一時1ユーロ=1.4806ドルと、3営業日 ぶりに1.48ドル台を回復する場面も見られたが、海外市場では1.4673ドルま で押し戻された。ただ、この日の東京市場では再び1.47ドル台後半まで水準を 切り上げており、ドルの上値抑制要因になっている。

一方、ユーロ・円相場は前日に1ユーロ=162円59銭まで値を戻した後、 161円47銭まで軟化。この日は162円台に乗せる場面も見られ、対ユーロでの 円売り圧力もあり、ドル安・円高の進行は限定されている。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、 Norihiko Kosaka

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