米FINRA:ARS関連の調査を来週開始、証券40社が対象-関係者

米金融取引業規制機構(FINRA)が、 入札方式証券(ARS)の販売に関与した証券会社約40社を対象に来週から立 ち入り検査を開始することが、事情に詳しい関係者の話で分かった。ARS市 場崩壊を顧客に警告する義務を怠ったかどうかをめぐる全米規模の調査を強化 する。

FINRAは今月、詳細な記録の提出を求める書簡を各社に送付した。書 簡を受け取った同関係者が明らかにした。ニューヨーク州のクオモ司法長官も 20日、FINRAの調査と並行してフィデリティ・インベストメンツやチャー ルズ・シュワブ、オッペンハイマー・ホールディングスなど複数の企業に召喚 状を送付したと発表した。

シティグループやUBSなど大手金融機関5社が、計約350億ドル(約3 兆8000億円)相当のARSの買い戻しに同意したのを受け、金融監督当局は、 ARSを組成した銀行からARSを販売した証券会社に調査対象を移している。

クオモ司法長官の事務局は20日、地方証券業界団体リージョナル・ボンド・ ディーラー・アソシエーション(RBDA)に書簡を送付し、ARSを販売し た地方証券各社はARS市場の状況が悪化していたことを市場が崩壊した今年 2月より前に把握していた公算が大きく、説明責任を問われる可能性があると 指摘した。

今年2月、3300億ドル規模に達していたARS市場は、最後の買い手とな っていた金融機関が信用危機の影響で定期的な入札に参加するのを取りやめた ことで事実上消滅。州と連邦当局は、それ以前の証券会社の販売手法に対する 調査を強化している。