東京外為:ドル軟調、米住宅金融公社めぐる懸念重し-109円台後半

朝方の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=109円台後半と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた109円 89銭からややドルが水準を切り下げて推移。破たんが懸念される米大手住宅金 融公社の先行き不透明感が再び強まっていることから、ドルに強気の見方が醸 成されにくく、上値が抑えられる展開となっている。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレジデン トは、きのうは米住宅金融公社に絡んだ話で同社の株価が20%以上下落してお り、「ドルにとってはネガティブな材料」と指摘する。

一方、ドル・円に関しては、「主体的に動けない状態で、110円絡みのとこ ろでしばしもみ合いが続いている」(久保氏)といい、日中は株価動向などを みながら、クロス・円(ドル以外の通貨と円の取引)の動き主導の展開が見込 まれている。

米信用不安くすぶる

米紙ウォールストリート・ジャーナルは20日、住宅金融大手フレディマッ ク(連邦住宅貸付抵当公社)の幹部が米財務省の当局者らと同日に会合を予定 していると報じた。情報源は明らかにしていない。

これを受けて、同日の米国市場ではフレディマックの国有化観測が広がり、 同社とファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の株価が急落。債券相場も上昇して おり、金利面からドル買い意欲はそがれる可能性がある。

海外市場のドル・円相場は、一時110円27銭(ブルームバーグ・データ参 照、以下同じ)までドルが値を戻す場面も見られたが、その後109円台後半ま で下押された。

また、前日には全米抵当貸付銀行協会(MBA)が15日までの1週間の住 宅ローン申請指数(季節調整済み)を発表しているが、前週比1.5%低下の419.3 と、2000年12月以来の低水準に落ち込んでいる。

この日の米国時間には新規失業保険申請件数やフィラデルフィア連銀の製 造業景況指数が発表される予定で、指標の弱含みが金利低下につながる可能性 があり、積極的なドル買いの動きは見込みにくい面もありそうだ。

欧州金利低下でユーロも伸び悩み

一方で、ドイツ経済技術省が、同国経済の見通しが「暗くなった」と指摘 したうえで、景気拡大は緩やかなものにとどまるとの予想を示すなど、ユーロ 圏の景気減速懸念も根強い。このため、前日の欧州債市場では独10年債相場が 強含みとなり、欧州金利の先安観を背景にユーロ買いも盛り上がりにくい。

ユーロ・ドル相場は前日の取引で一時1ユーロ=1.4806ドルと、3営業日 ぶりに1.48ドル台を回復する場面も見られたが、海外市場では1.4673ドルま で押し戻された。この日の東京市場では1.47ドル台前半で取引されている。

ユーロ・円相場も1ユーロ=162円59銭まで値を戻した後、161円47銭ま で軟化し、この日は161円台後半で推移している。

--共同取材:小宮弘子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama、 Norihiko Kosaka

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