債券は軟調、株価にらみ10年債は一時1.475%-5年入札無難(終了)

債券相場は軟調(利回りは上昇)。午後に 入り、日経平均株価が一時上げに転じたことを受けて売りが優勢になる場面もあ ったが、下値では買いが入り、底堅く推移した。新発10年債利回りは1.475% まで上昇した後、1.4%台前半に戻した。この日実施された5年債入札結果は無 難な結果と受け止められた。

三井住友アセットマネジメント保険資産運用第1グループヘッドの堀川真一 氏は、「株価が一時上昇に転じたことを見てテクニカルな売りが出たようだ。し かし景気が悪いことから、金利が上昇したところでは買いが入った。当面は、景 気や株価動向に目が行きやすい」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は3日ぶり反落。前日比10銭安の137円86 銭で寄り付いた後は、売り優勢の展開。午後に入って、株価が一時上昇に転じた ことを受けて売りが増えると、一時は62銭安の137円34銭まで下落した。その 後は戻り歩調となり、結局は18銭安の137円78銭で引けた。9月物の日中売買 高は3兆5450億円。

日経平均株価は小幅続落。前日比13円36銭安の1万2851円69銭で引けた。 午後の取引開始後には58円高となった。

新発10年債利回りは1.44%

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前日比1.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.445%で寄り付いた。その後は、徐々に水準を切り上げ、午後1 時過ぎに4.5bp高い1.475%まで上昇、15日以来の高水準をつけた。しかし、そ の水準では押し目買いが入り、午後2時半過ぎには1.435%まで戻した。3時過 ぎからは1bp高い1.44%で推移している。

前回入札された5年物の73回債利回りは、1bp高い1.015%で寄り付いた 後、徐々に水準を切り上げ、1.045%まで上昇した。その後は利回りの上昇幅を 縮めており、午後3時40分前後からは1.5bp高い1.02%で取引されている。

T&Dアセットマネジメントのファンドマネジャー、竹田竜彦氏は、「株価 が午後に切り返したことも売りにつながった。前日の米生産者物価指数(PP I)が強い数字となったほか、白川方明日銀総裁の発言では、利下げ観測は出て こない。金利水準が低過ぎ、高値警戒感がある」と説明した。

一方で、月末に向けて年限長期化に向けた需要期待もあり、「需給は悪くな い」(岡三アセットマネジメント債券運用部長の山田聡氏)という。

5年債入札、ほぼ予想通りで無難

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.0%の5年利付国債(74回 債、8月債)の入札結果は、最低落札価格が99円81銭、平均落札価格は99円 83銭となった。最低価格は、予想中央値(99円80銭)を1銭上回った。最低と 平均落札価格の差であるテールは2銭となり、前回債の3銭から縮小。応札倍率 は2.70倍と前回債の3.99倍から低下した。

モルガン・スタンレー証券債券ストラテジストの伊藤篤氏は、「予想通りの 結果だった。国内投資家を中心に買いが入ったと思う。クーポンが前回債から

0.3ポイントも低下したが、7、8月にインフレ期待が大幅に低下して利上げの 見通しが遠のいた。景気指標悪化が出てきたこともあり、投資家としては非常に 低い水準でも買わざるを得なかったようだ」と述べた。

市場では、「応札倍率は低かったが、他のゾーンからみて割安感もあったの で、普通だった」(堀川氏)との声も聞かれた。

日本相互証券によると、この日入札された5年債(74回債)利回りは、業 者間取引において、1.03%で寄り付いた。その後は、1.02-1.055%のレンジで 推移した後、午後3時半前後は1.025%で取引されている。

--共同取材:宋泰允、曽宮一恵、竹内カンナ Editor: Tetsuzo Ushiroyama,Hidenori Yamanaka

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