米社債保有リスク、上昇-リーマンなど金融機関の評価損拡大懸念で

19日のクレジット・デフォルトスワップ(C DS)市場では、米企業の社債保証コストが上昇した。複数のアナリストが、 米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが約40億ドル(約4400 億円)の評価損を計上する可能性があるとの見方を示し、世界の大手金融機関 の評価損拡大の兆候が明らかになったことが影響している。

リーマンと同業の米メリルリンチの社債のCDSスプレッドはここ3週間 余りで最高となり、資産規模で米銀最大のシティグループは5週間ぶり高水準 に跳ね上がった。米住宅金融大手のファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレ ディマック(連邦住宅貸付抵当公社)の劣後債に関連したCDSスプレッドは 2日連続で過去最高を記録した。米政府が両社の救済を余儀なくされ、両社の 劣後債保有者が損失を被るとの懸念が背景。

リーマンは住宅ローンや他の信用資産に関連した証券絡みで既に82億ド ル相当の評価損・貸倒損失を出しているが、ケネス・ワーシントン氏らJPモ ルガンのアナリストのリポートによれば、「信用市場の環境は厳しい状況が続い ている」ため、新たな評価損計上が必要になるとみられている。世界の金融機 関は2007年初め以来、5030億ドル相当の評価損・貸倒損失を計上している。

BNPパリバの金融信用アナリスト、オリビア・フリーザー氏は「金融業 界に関する懸念があり、明らかに金融機関がいまだに危機を脱していないとい う事実がある」と指摘した。

CMAデータビジョンによれば、北米の投資適格級企業125社で構成する マークイットCDX北米投資適格指数は、5.7ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の143.6bp。欧州の銀行と保険会社25社の優先債に関連 したマークイットiTraxxファイナンシャル指数は、8bp上昇の88bp と、5週間ぶりの高水準に達した。(JPモルガン・チェース調べ)。

CMAによると、リーマン債のCDSスプレッドは40bp上昇の375bp。 過去2日間で71bp上昇していた。シティは4.5bp上昇の172.5bp。メリ ルは29bp上昇し337bp。ファニーの劣後債のCDSスプレッドは34bp 上昇の364bp。フレディの劣後債については33bp上げて362bp。

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