日経平均は1カ月ぶり安値、米国発の信用収縮懸念-金融中心に全面安

午前半ばの東京株式相場は全面安。日経 平均株価の下げ幅は300円超となり、1カ月ぶりの安値水準となった。米国の 住宅金融大手に対する不安感から信用収縮懸念が広がり、みずほフィナンシャ ルグループや東京海上ホールディングス、オリックスなどの金融株が軒並み売 られた。トヨタ自動車やソニー、キヤノンなど輸出関連株も下げ、東証1部業 種別33指数はすべて安い。

丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、「米住宅金融大手に対する公的資金注 入観測は、金融システムを守るという点ではプラスだ。ただ、金融機関全般の 財務体質に不安が根強いだけに、ほかはもっと厳しいのではないかとも受け取 られやすい」と指摘している。

午前10時12分時点の日経平均株価は前日比382円78銭(2.9%)安の1 万2782円67銭、TOPIXは33.83ポイント(2.7%)安の1229.92。東証1 部の売買高は概算で5億1368万株。値上がり銘柄数は103、値下がり銘柄数は 1557。

米金融不安

18日の米国株市場では、ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)とフレディマ ック(連邦住宅貸付抵当公社)の株価が急落した。投資週刊紙バロンズが、米 政府当局は両社が必要な増資を実施することができず、政府による資金注入を 余儀なくされると考えている、と指摘。普通株の価値はなくなる恐れがあると の見方が高まり、金融株中心に大幅安となった。

米金融不安が波及する形で、東京市場でも金融や輸出関連中心に幅広く売 りが膨らんでいる。日経平均は8月5日の安値1万2893円を割り込んだこと で、7月18日の1万2762円以来の安値水準となった。丸三証の牛尾氏は、 「7月16日安値(1万2671円)を下回ると、3月安値を再度試すことになり かねない」という。

日興コーディアル証券の大西史一シニアストラテジストは、「米国で金融 不安が高まったことで、債券先物買い・株式先物売りの投資行動が出ている」 と指摘。さらにきのう急落した中国株、パキスタンのムシャラフ大統領の辞任 表明を受けたインド株の動きもきょうは注視され、「午後はアジア株の動きを 受けて、もう一段の下振れリスクもある」と警戒している。

松屋が急落、日揮は大幅高

個別銘柄では、業績予想を下方修正した松屋が急落。前期実績と今期計画 ともに市場予想を下回るドン・キホーテ、UBS証券が投資判断を引き下げた 小糸製作所もそろって大きく売られた。6月中間期の連結純利益が前年同期比 40%減となったイトーキ、業績予想を減額した堀場製作所も安い。

半面、野村金融研が格上げした日揮が大幅高。ゴールドマン・サックス証 券が「中立」へ格上げした三井化学も堅調。三菱UFJ証券が最上級の強気判 断を強調した富士紡ホールディングスも急騰した。