経産省:メタンハイドレート、12年度に紀伊半島沖で海洋生産試験へ

経済産業省は19日、海底に眠る資源「メタ ンハイドレート」の海洋での生産試験を2012年度にも実施する方針を固めた。 資源エネルギー庁が同日開催した「メタンハイドレート開発実験検討会」で明 らかになった。次世代エネルギー資源として、原油や天然ガスの代替エネルギ ーとなる可能性を秘めており、開発の促進が急務となっている。

紀伊半島沖50キロの南海トラフで、商業生産に必要な技術的な課題などの 検証を行う。研究開発は当初16年度終了を予定していたが、2年程度延長する 予定という。

メタンハイドレートは「燃える氷」とも言われ、低温かつ高圧の条件下で 水の分子にメタンの分子が入りこみ結晶状態になったもの。分解するとメタン ガスが発生する。天然ガスの90%以上を輸入に頼っている日本にとっては、国 内で生産できる貴重な資源になる期待が高まっている。

資源エネルギー庁の文書によると、日本近海にはメタンハイドレートが日 本の天然ガス消費の100年分が埋蔵されているとの試算もある。同庁のデータ によると、東海沖から熊野灘にかけて約1.1兆立方メートルの埋蔵が見込まれ ており、これだけでも国内消費量の14年分に相当する。

検討会の座長を務める芝浦工業大学院教授の藤田和夫氏は、「計画が始まっ た01年から08年までで約290億円かかった。原油を購入したと仮定すると、 226万バレルに相当する」と指摘しながらも、「メタンハイドレートが原油の代 替となるのであれば、高い投資とは思わない」と述べた。

日米政府は6月に、メタンハイドレートの早期商業化に向け研究開発で協 力することで合意した。現在、日米はアラスカ州で陸上生産試験実施に向けて 準備している。