大手証券会社、売買手数料の抑制に取り組む-運用責任者の需要に対応

6月26日の米国株市場の引けまであと1時 間と迫ったころ、資金運用会社USグローバル・インベスターズ(サンアント ニオ)のシニアトレーダー、マイケル・ナスト氏の前には注文伝票が山積みさ れていた。米景気が原油高騰によって鈍化している様子を示す経済指標が発表 されたのを受け、ダウ工業株30種平均は300ドル以上下落した。

ナスト氏は、売り機会をとらえたいUSグローバルのポートフォリオマネ ジャーの問い合わせに対応。一方で、資源株がUSグローバルの得意分野であ ることを知るブローカーは資源株の買い注文を出すよう電話で促してくる。

取引終了時にはダウ平均が358ドル安と、年初来2番目の大幅な下げを記 録。ナスト氏はそれまでに一握りの石油・天然ガス会社の株式を購入した。

「良い物色ができた」と、ナスト氏。同氏が使用したブローカーも良い気 配値を提示してきた。同氏は「望ましいのは、できる限り相場全体に影響を与 えずに売買注文を執行することだ」と話す。

世界の株式相場の指標、MSCI世界指数が2007年10月31日のピークか ら20%下落。世界的な株安のなか、売買手数料をできる限り抑えたいマネーマ ネジャーの需要は高まった。投資信託やヘッジファンドは、売買手数料の節約 や、保有株の価格下落を回避しながらその株式を売却することにより、ライバ ルに差をつける。

S&P500種株価指数は、08年7月31日までの8年間のトータルリターン は1.7%にとどまっているが、ローン関連の損失に打撃を受けた大手証券会社の 株式売買手数料の収入は8年ぶりの高水準に達している。

1位はJPモルガン・チェース

ブルームバーグ・ニュースの委託で調査会社アンサーノ(ニューヨーク) が集計したデータによれば、顧客にとって最も有利な気配値を提供したブロー カーは、時価総額で米銀2位のJPモルガン・チェースだった。

今年3月31日までの1年間の全取引を対象にした集計によると、JPモル ガンが提示した売り気配値は、投資家が希望した売り値との格差が最も小さか った。

2番目に気配値が有利だったのは、スイスのクレディ・スイス・グループ。 3位は電子ブローカーの米インベストメント・テクノロジー・グループ、4位 はスイスのUBS、5位は米バンク・オブ・アメリカ(BOA)、6位は米ゴー ルドマン・サックス・グループだった。

-- Editor: Michael Serrill, Jon Asmundsson

--* 参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata +81-3-3201-8867 hshibata@bloomberg.net Editor:Masami Kakuta 記事に関する記者への問い合わせ先: Edgar Ortega in New York at +1-212-617-2592 or ebarrales@bloomberg.net. 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Otis Bilodeau at +1-212617-3921 or obilodeau@bloomberg.net.

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