モルガン・スタンレー佐藤氏:景気の基調判断を下方修正へ-日銀会合

モルガン・スタンレー証券の佐藤健裕チー フエコノミストは18日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、き ょうから始まる日本銀行の金融政策決定会合で予想される議論や今後の日本 経済の見通しについて語った。主な発言内容は以下の通り。

決定会合での議論について:

「まず景気認識だが、基調判断の下方修正があるとみている。これまで『減 速』と総括されていたが、恐らく『停滞』ないし『調整』という言葉に替わる だろうと思う。減速から一歩踏み込んだ判断になるとみられる」

その背景について:

「米国、それに関連して外需の動向ということだが、米国に関しては先行 き、特に個人消費が戻し減税の効果が息切れすることが恐らく見込まれる。外 需は足元、すでに基調変化が鮮明に出ており、欧州向けは失速した状況で、ア ジアもピークアウト気味になっている。こうしたことを踏まえた判断になる」

物価動向について:

「目先は前年比伸び率が高まる方向にある。原油価格は足元、低下気味だ が、月末に出てくる7月分は2.4%ぐらいになるとみている。そういう意味で は、実質所得の低下になるので、家計は生活防衛スタンスをますます強めるこ とになると思う」

4-6月期の国内総生産(GDP)がマイナス成長になったことについて:

「中身は民間需要、公的需要、外需と総崩れとなった。問題は景気の基調 判断だが、GDPだけでやっているわけではない。GDPは振れが大きい統計 なので、景気の基調をみるときは正確には景気一致指数をみる。端的には鉱工 業生産の動向で大体判断できる。鉱工業生産から判断すると、景気のピークは 昨年10-11月ぐらい。四半期で言えば、昨年10-12月期だったと断言してい い」

景気の谷はどうみるか:

「戦後の景気循環でみると、平均後退期間は大体、16カ月、17カ月。オ イルショック以降は21カ月とちょっと長い。これを当てはめると、景気の谷 は2009年1-3月期ぐらいとなる。パターン的にも、景気の谷は年度後半。 特に直近の2回の景気循環では1月に谷が来ている」

景気の谷が長くなる可能性について:

「どちらかというと、後ずれするリスクがある。2つの要因がある。1つ は足元の地価下落。企業倒産が頻発しているが、これは地価下落が影響してい る。もう1つは信用コストが増加し、金融機関の与信スタンスがますます厳し くなっている。日本だけでなく、世界的に海外で信用収縮が起こっている。こ れまでは金融機関だけだったが、非金融法人を巻き込んで信用収縮がエスカレ ートするリスクがある」

8月末までにまとまる予定の総合経済対策の効果について:

「規模次第と思う。昨日も与党首脳が2兆-3兆円必要と言っているが、 財源が問題。2007年度の使い残しや08年度の予備費の余り、それに08年度の 国債利払い費の余裕枠を使う話が出ている。これを単純合計すると、1.3兆円 になる。ただ、実際には法人税収や所得税収は下振れると思うので、全部使っ てしまうと、税収の下振れで全部オフセットしてしまうリスクがある。実際、 昨年度の税収の下振れが1.4兆円あった。ここの財源にあまり期待できない。 そうなると、赤字国債の発行が必要になってくる。そうなると、プライマリー バランス(基礎的財政収支)の目標を先送りせざるを得なくなり、あまりよろ しくない」

--共同取材 君塚靖 Editor:Masaru Aoki、Hitoshi Ozawa

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